塩見岳


二日目山頂へ
二日目…塩見小屋(5:30)→西峰山頂 東峰山頂(6:17 7:03)→塩見小屋(7:39 7:59))→本谷山(9:21)→
三伏山(10:14 10:20)山伏峠(10:29)→水場(11:01)→登山口(12:06)→鳥倉林道ゲート(12:49)


早出の人あわせて目を覚まし天候を確認するとガク! ガスが濃い!
そのうちに晴れるだろうとゆっくりと朝ごはんをいただきいつものように最後に小屋を出て山頂に向かう。

ザックは小屋に預けているので体がやけに軽くなんか頼りない感じの足元である。
まず天狗岩に向けてガスの稜線を登ってゆくと少しずつ青空が覗き期待感が高まってくるのであるが!

ガスが湧く天狗岩への登り 稜線を登ってくる登山者 天狗岩へ岩の道が続く

天狗岩への登りは脆く崩れそうな岩道が続くが危険な場所は無く慎重に歩けば問題ない。
天狗岩を通過すると一旦鞍部に下り再び本峰に向けて急激に高度を稼ぐように岩に道が付いている。

ガスで展望が今ひとつ冴えないものの登山道にはチシマギキュウやウスユキソウ、トウヤクリンドウなどの
高山植物が咲き展望の無い苛立ちを押させてくれる。
山頂へ続く岩の道
チシマギキョウ ウスユキソウ トウヤクリンドウ

高度が上がるにつれて濃くなるガスの中岩場を登って行くと
やがてグレーのキャンバスの中にポールがポッと一本立っているのが見えてくる。
3047mの西峰の山頂である。展望もなにもないがとりあえず写真を1枚パチリ! 

そして目を凝らすと100m程向うのガスの中に人らしき影が見えており、あそこが最高点の東峰3052mの頂であるなと足を向ける。

ガスの中に山頂ポール 西峰山頂3047m

ガスの尾根を渡り、6時21分南アルプス中部の鋭鋒塩見岳最高点東峰の頂に待望の踏み跡を残す
山頂には小屋で一緒だった人達がガスの晴れるのを待っておられ、自分も仲間に入りしばしの山談義を交わす。
30分程山頂で待つもガスは一向に晴れず展望を見ることなくあきらめて下山を開始。

塩見最高点東峰3052m 山頂を楽しむ方々 東峰より西峰を望む

下ると晴れ間が見えこれはと再び山頂に戻るとまたもガス、繰り返すこと2度でウ…!!!
残念、残念!これは塩見にもう一度来なさいとのことかと天狗岩の岩峰を眺めながら岩道を下り始める。

展望をあきらめ花を楽しみながらゆくと前方になにやら怪しげな影が…10数年ぶりに見るブロッケンの妖怪である。
なんとかお土産話ももらえたと納得し塩見小屋へ戻る。

天狗岩を見下ろす 妖怪は旨く撮れず(腕悪し
天狗岩を越えて登山道は塩見の小屋へ続く 天狗岩拡大
シコタンソウ タカネシオガマ コゴメグサ
タカネツメクサ タカネヒゴタイ イワベンケイ

ガスの山頂より小屋に戻り親切なスタッフの方々にお世話になった挨拶をして下界への道を下りはじめる。
帰るだけなので気持ちがローなのか明日の仕事が頭にちらついたのか本谷山、三伏山がやけに遠くに見えてしまい足の動きが悪い
でも帰らなければと這松帯を下り、塩見新道分岐より樹林帯のトラバース道へ入り黙々と歩き続け本谷山へ。


這松帯から樹林帯へ 本谷山へ緩やかな登りが続く 途中ガスが晴れた塩見岳を見る

本谷山からはいったん鞍部に下降し登り返して三伏山の頂に到着し、ここで一服したあと塩見岳に別れを告げる。
烏帽子岳から塩見の鋭鋒見ることができれば寄ろうと思っていたガスが濃いようなのでそのまま三伏峠に戻り、小屋を通過して
湧き水南アルプスの天然水の水場まで下りのどを潤して休憩を取る。

本谷山 三伏山 塩見岳に別れ!

水場からは樹林帯をトラバースし、登山口に向けてひたすら下って行く。
途中で学校登山の団体さんとすれ違い20分ほど通過を待つことに! 若い人が山を歩くことはうれしいのであるが・・・! 
この学校登山の団体さんは129名の大所帯でなかなか通過しなく、登り優先なので待つことはいいが少し指導がおかしいなあと!

まがりくねった登山道で129名が一気に行動するのは安全の為にも目が届かないのではと!おせっかいではあるが
引率の先生方に一言、安全のためにもう少しグループを分けて登られたほうがいいですよと申し上げる。
最後尾の生徒さんにがんばれよの声をかけると『ハイ 』の大きな声がさわやかであった。


12時6分登山口に到着し、林道を黙々と歩き鳥倉ゲート駐車場に戻りこの夏最後の遠征登山を終える。
山頂はあいにくの天候であったが、山の雰囲気、花の多さ、そして環境にやさしいアットホームな小屋と想い出に残る山行で
もう一度行きたい、いや是非歩きたい山の一つである。 来年は北岳からかな!