南アルプス花の鋭鋒 塩見岳

山行日:2009年8月24、25日
天候:晴れ時々ガス
メンバー:単独
コース:初日…鳥倉林道ゲート(08:05)→鳥倉登山口(08:37)→三伏峠(11:04 11:10)→本谷山(12:30)→塩見小屋(14:12)
二日目…塩見小屋(5:30)→西峰山頂 東峰山頂(6:17 7:03)→塩見小屋(7:39 7:59))→本谷山(9:21)→
三伏山(10:14 10:20)山伏峠(10:29)→水場(11:01)→登山口(12:06)→鳥倉林道ゲート(12:49)

 
今夏2度目の連休、北にするか、南するか悩んだ末に目的地を南アの鋭鋒塩見岳に決めて16日午後9時30分京都八幡市を出発。
 前回の連休は相棒、雨男ミーとマン氏が一緒で案の定信濃大町より即Uターンの撤退であったのでなんとか晴れを願ってハンドルを握る。
 第二京阪八幡東より高速に入り名神を北上し、中央道恵那峡のサービスエリアでしばしの仮眠を取る。

4時に起き松川インターより鳥倉林道を目指し、途中まで順調に走るも林道の入り口がわからず赤石方面の山道に迷い込んでしまう。
おかしいなと不安になり偶然林道で作業されていた営林署の方に尋ねると『ここは全然違うよ』との言葉を聞き、ガーン!
ショックを受けるが気を取り直して引き返し、ようやく鳥倉林道の入り口を見つけて約2時間のロスで8時前林道ゲートに到着し車を停める。
もう日帰りは無理と遅れついでにゆっくりと支度をし、ゲートをくぐって舗装道路を登山口に向かう。

林道終点のゲート一般車はここまで 20台程の駐車場と奥の小屋はトイレ 林道を登山口へと向かう

一般車新入禁止のゲートをくぐり豊口山斜面につけられた舗装道路をしばらく歩く。
道路沿いの草付きにはホタルブウロ、ノコングキ、ソバナなどの花が咲き退屈な林道歩きに絶妙のタイミングでアクセントを与えてくれる。

30分も歩くとバス停がある登山口に着く、ちょうどJR松川からのバスが到着し5、6人の方が降りてこられて登山届を記入されており、
あいさつを交わすと私と同じように塩見岳をピストンされる方や北岳へ縦走される方もおられるようである。。
ヤマホタルブウロ ノコンギク ソバナ
山腹を横切る林道と駐車場 大鹿登山口 三伏峠まで4kの表示

登山口からはカラマツの植林帯となり一歩一歩高度を稼ぎなが登って行く。
草付きの斜面にはマルバダケブキが鹿にも負けじとその存在感満点の黄色く大きな花を咲かせている。

ヤマオダマキやホタルブウロなどの花を楽しみながら小一時間程登ると三伏峠まで2kの標識があり、あと2kかとひと休憩。
ちょっと待てよ!登山口からは4kの表示がここでは足しても3k、少しおかしいなあ!ええ!まあいいか!
カラマツ林の中を登る マルバダケブキ ヤマオダマキ
登山口のカンバン…三伏まで4k 途中の標識…足しても3k!!?

?標識からは三伏峠に向け樹林に囲まれてトラバースする様に続く道を行く。
危険な場所には梯子やちょっと頼りなさそうに見えるが木製の橋もあり、激しい登りもなく快適に歩くことができる。

途中には喉を潤せる冷た〜い湧水南アルプスの天然水がでている水場もあり、これは旨い!
塩川小屋からの合流点を通過すると登山道は傾斜を増し、樹林の間より仙丈が顔を見せだして三吹峠へと到着する。
シラビソ林に続くトラバース道 木製の梯子、ちょっと不安定かな! 橋も架けられていて安心
湧き水天然水…冷たく旨い! 塩川小屋への分岐 樹林の間より仙丈

今回の山行は当初日帰りを予定していたので塩見の小屋に予約を入れておらず、三伏小屋から予約させて頂こうとお願いするも
経営が全く違い、連絡不可! 塩見の小屋が満員であれば自業自得、下るか、自炊、夜露がしのげればと先に進む。
下って来る人に情報を聞くと予約なしでも『今日はだいじょうぶですよ』の返答に少し安心、でも急ぎ足に!

峠手前にて仙丈ヶ顔を見せる 三伏峠

三伏峠よりキャンプ場を左に見て少しゆくとV字の三叉路で、三伏山、塩見方面と荒川方面への分岐になり、左に足を向ける。
分岐より樹林帯をつめてちょつとした岩ゴロの急な道を登ってゆくと森林限界になり、視界が開けると右前方にこれから向かう塩見岳が
ひときわ鋭い姿を現わす、その奥には北岳、間ノ岳、農鳥の白峰三山も登場である。
塩見・荒川三叉路分岐 三伏山への登り 三伏峠と山荘
三伏山山頂より塩見岳展望…後は左から北岳 間ノ岳 農鳥の白峰三山

三伏山の頂に立つと見事な展望が広がり、ああ来てよかったと岩に腰かけポカリでのどを潤す。
三伏山からは登り竜のような塩見の稜線と白峰三山を見ながら本谷山との鞍部へゆっくり下ってゆく。
再び樹林帯に入りると展望がなくなるが登山道脇には秋の訪れを告げるようにオヤマリンドウが今にも咲き出そうとしている。

三伏山山頂 オヤマリンドウ
本谷山への登りになるとお花畑の中に道が続き、シーズンには少し遅いがたくさんの花が咲いており何度も歩みが止まる。
持ってきた2台のカメラでいつもの如く数打ちゃあたるとばかりに何枚も何枚もシヤッターを押しまくる。
時には寝転ぶようにしてカッコウだけはまるでプロカメラなった気分でパチリ、パチリ!
本谷山へ樹林帯の登り 本谷山まではお花畑が点在する 本谷山山頂…展望はあまりよくない
タカネナデシコ マルバダケブキ セリバシオガマ ヤマハハコ
タカネニガナ マツムシソウ ハクサンフウロ トリカブ
ウメバチソウ マツムシソウ トモエシオガマ ウメバチソウ
撮影タイムをしっかりとった後、再び樹林帯を抜けて行くと本谷山山頂へ到着する。山頂からの展望はあまり良くない。
ここで仙丈から縦走してきた方と少しお話をし、情報交換をして塩見へと足を向ける。

シラビソの奇麗な森を一旦下り、権右衛門山の山腹をトラバースするように巻いてゆき再び登り出すと塩見新道と合流する。
シラビソの森が美しい 権右衛門山の山腹を巻くように 塩見新道合流点
塩見新道との合流点からは再び高度をあげて行くと森林限界になり、這松の中を登り塩見の小屋に到着。
予約を入れていなかったが無事に宿泊手続きをとり一安心。
本谷山のお花畑で撮影に結構な時間を取り到着が14時を回っていたので今日は頂を眺めるだけに!

簡易トイレの説明を受けたあと今宵同宿の登山者の方々とのんびりとした時間を過ごす。
塩見の小屋に向けて這松帯を登る 小屋とガスの向うが塩見岳であるが! アットホームな塩見小屋
ガスが晴れ見事な姿を見せた塩見岳小屋前より
あすもこの天気が続くようにと食後塩見に手をあわせて睡眠タイムへ!