この夏は十年数年続けていた槍穂高への入山がなく自分自身ちょっとさびしく思っていたのであるが、
シルバーウィーク明けに連休を取ることができこれ幸いにと下山にロープウェイの利用できる奥穂西穂に出かける。
ここは最もお気に入りの場所で今回が4度目のミニ縦走になり、仕事終了後一度我が家に帰宅して午後9時00分京都男山を出発。
第二京阪、名神、東海北陸道を走り、ひるがの高原のコンビニで朝食と水を手配し一路新穂高温泉へ!
熊よ出ないでねと祈りながら乗鞍の山麓を走り、長さ2000mを誇る平湯トンネルを抜けて午前2時旧村営駐車場に車を止める。 外の気温が結構低く満天の星空にお休みの挨拶をして寝袋での仮眠タイムへ!
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旧村営無料駐車場 |
新穂高バスターミナル |
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翌日は5時20分に起床し、簡単に朝食を済まして新穂高のバスターミナルへ向かう。
さすが奥飛騨飛騨温泉郷の雄、湯の出るトイレで洗顔をし登山届けを提出して蒲田川右股林道へと足を向ける。
下山に使うであろうロープウェイの始発駅を左に見て進み川沿いをひたすら歩く。 途中より穂高平への近道に入り鬱蒼とした樹林帯を抜けて行くと広大な牧場横に穂高平小屋が現われる 体のコンディションが今ひとつの時は、林道をそのまま直進し体調を整えながら歩くのも良い。
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新穂高ロープウェイ |
蒲田川右股林道入り口 |
穂高平への近道ルート |
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すでに営業を終了している小屋のフロントデスクで休憩をとったあと牧場に沿うようにして続く林道を再び歩き始める。 小一時間程歩くと槍、穂高の分岐白出沢出合に到着し、奥穂高への案内板のある登山道へと入って行く。
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穂高平小屋…牧場が横にある |
今は無き小屋跡登山口 |
取り付き点 |
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白出沢のコースは過去2回下りに使っているのであるが、膝がカガクガクになった記憶があり、靴の紐を締めなおして気合を入れる。 取り付き点よりシラビソ、コメツガ等の針葉樹の中をひらすら登って行く、振り返ると笠の稜線が朝日を浴びて奇麗である。
階段状に整備された登山道は思っていたよりも歩きやすく今日は足が前に良く出てくれる。
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笠の稜線 |
見事に整備された登山道 |
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昨晩、睡眠がとれたせいかいつもよりテンポが良いなあと思いながら沢沿いの道を抜けてゆくと、対岸の岩壁に 長い梯子が架かっているのが目に入ってくる。 その先には岩を削るようにして道が付けられており、穂高岳山荘が苦労して開いた岩切道が姿を現わす。 沢には重太郎橋と名づけられた橋が付けられており、橋を渡った川原で簡単な食事休憩を取る *重太郎橋は増水時には渡れないことがあるので注意が必要!
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コンビニで仕入れたおにぎり2個とソーセージをお腹に入れてこれからのキツイ登りに備えたあと梯子を登る。 岩を屁って付けられた岩切道は沢に深く切れ落ちており結構な高度感があり緊張感が生まれる。
上部に向けて200m程続く岩棚をゆっくり、慎重に登って行き黄葉を始めている木々を眺めながら鉱石沢を渡る。
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沢側は鋭く切れ落ちている岩切道 |
上部の黄葉に向けて岩切道が続く |
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鉱石沢から登山道は木の根が張り出した急登に変わり、何度も立ち休憩を繰り返し、フーフー言いながら登り続けると 荷継小屋跡に出て、本日のメイン白出沢の本体が姿を現わす。 |
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鉱石沢を渡る |
木の根の張り出した急登 |
荷継沢を対岸へ |
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キツイ登りを癒してくれた花達 |
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センジュカンピ |
キオン |
アキノキリンソウ |
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まず手前の枝沢である荷継沢を対岸へと渡り白出沢本体へ、白出沢の登り始めは草付きのゴロゴロ道で はるか上部をめざし、少しづつ色づき始めている草木を見ながらゆっくりと登って行く。 しばらく登ると足元には草木が無くなりはじめ乾き切ったガラガラのガレ場と化し、沢というよりまるで大きなルンゼである。 徐々に踏み跡もわかりにくくなり『えーい
』とばかりにガレ場も直登を繰り返す。 |
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左荷継沢 右白出沢 |
草付きにガレた道が続く |
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両側が岩に囲まれたまるで大きなルンゼ |
踏み跡不明瞭…左に登山者も直登する |
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セバ谷に残る雪のトンネルまで来るとようやく前方上部V字の真ん中に穂高山荘が見え出すのであるが!
ここからがまたまた大変、登れども登れどもなかなか山荘が近づいてこない!
何度も何度も休憩を繰り返し、水分補給をしては上部を見上げ背後の笠に背中を押されるようにして 少しふらつきながら白出沢を登り始めて約3時間穂高岳山荘の裏側に13時10分到着 それでも上高地経由で登って来るよりも相当早い到着である。 |
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セバ谷の雪のトンネル |
Vゾーンに穂高岳山荘が見える |
ようやく山荘の裏に! |
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山荘で宿泊手続きをし、まだ時間的に早いのでジャンダルムの頂を今日踏むことができれば、明日は予定を変更し 槍方面へ縦走できるなあと、ラーメンを食べて外にでると飛騨側よりガスが湧き出しはじめる
これでは展望も期待できず、危険であるなと行き先を山荘横に聳える涸沢岳に変更して山頂を目指す。
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山荘前より涸沢カールを望む |
前穂北尾根 |
アッと言う間にガス湧く白出沢 |
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涸沢岳は標高3110mを誇り、前穂や北穂よりも天に近いのであるが登山者にはどうも忘れられがちの存在であり だれも涸沢岳に登ってきましたと言われないで少しかわいそうな気もする頂である 晴れていれば頂きからの展望はすばらしく他の穂高の峰に勝るともけっして劣らないものである。 先着されていた登山者の方と山談議を楽しみ、40分程山頂で過ごしたあと山荘へ戻る。
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涸沢岳山頂 |
ガスの湧く奥穂高 |
北穂も飛騨側よりガスが! |
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