鈴鹿鎌ヶ岳
ロクロ谷を遡上し、アカヤシオ咲く鎌尾根から鋭鋒鎌ヶ岳へ
山域:鈴鹿 登頂回数:(18回 撤退4回)
山行日:2014年4月27日
天候:晴れ
メンバー:単独
コース:雨乞稲ヶ谷登山口(8:05) →松山谷(8:20)→二ゴリ谷・ロクロ谷分岐(8:38 8:45)→垂直の滝(9:12)
→鎌尾根衝立岩(10:38 10:43)→岳峠(11:20 11:33)→鎌山頂(11:40 11:48)→武平峠(12:29)→稲ヶ谷登山口(13:17)
駐車場:稲ヶ谷登山口 5台程度 トイレ:ナシ
鈴鹿山系南部に位置する鎌ヶ岳は、天を突くピラミダルな山容が関西の槍、あるいはマッターホルンと称され
展望の良さと合わせて多くの登山者の方に愛されている人気の山であり、山休のお気に入りでもある。
登山道は三重県側に多くつけられており、湯ノ山温泉を登山口とする長石谷、尾根コース、水沢岳より縦走する鎌尾根コース
宮妻渓谷より登るカズラ谷コース、そしてスカイラインより簡単に頂に立てる武平峠、三ツ口コースなどがある。
滋賀県側も先人達がつけてくれた稲ヶ谷より入るニゴリ谷、ロクロ谷、松山谷、尾根の各ルートがある。
友人が所有する昭和56年版の地図にはニゴリ谷実線、松山谷・ロクロ谷破線の記載があるが、現在は記載されていない。
ニゴリ谷はテープマークもあり歩く人も多いようであるが、松山谷、ロクロ谷はなごりのテープマークを時たま見るも歩く人はほとんどいない。
数少ないGW期間中の休みで家にいるのはもったいなく鈴鹿鎌ヶ岳へ! 6時20分枚方洞ヶ峠を出発し、新名神土山から青土ダム湖沿いを走り、スカイライン雨乞稲ヶ谷登山口に7時50分に到着。 さすがにここより雨乞、鎌に登る人は少ないようで先着の車は無し。 落石対策のヘルメットを持ってくるのを忘れたのであるが、まあ大丈夫だろうとスカイラインを少し下り 東芝山岳会のプレートのかかるガードレールを跨いで野洲川に下りてゆく。 |
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稲ヶ谷からの支流をヒョイと渡り、スカイラインが出来る前の旧道を少し歩いて野洲川川原へと下りてゆく。 前方に見えてくる松尾川との二股の間がニゴリ谷ルートへの取り付きである。 |
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しばらく右岸沿いに再び現れた旧道を進み放置された鹿ネットを目印に川原へ下降すると松山谷からの川原である。 川原を遡上すると松山谷であり、ニゴリ谷へは横断して直進する。 松山谷は小釜や滝が連続する美しい谷であるが、上部で合流する西鎌尾根に両側が数十メートル切れ落ちた ザレタナイフリッジがあり、以前山休はここで痛恨の滑落を経験しており、未だにその時の恐怖感で再訪出来ずにいる。 *2011年5月の松山谷山行レポ |
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踏み跡とテープマークに従って樹林を抜けるとニゴリ谷本流となり、まず渡渉して左岸沿いの踏み跡を歩く。 右岸に崩壊地が見えるところで谷筋へ下りるとここから沢歩きが始まる。 |
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足元の浮石に気を配りながら小滝、ナメ滝を通過し、高度を上げてゆくとやがて二ゴリ谷とロクロ谷の二股に着く。 さあ!久しぶりのロクロ谷、気を引き締める意味も込めて靴紐をしっかりと結びなおす。 |
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ロクロ谷に入ると谷幅は次第に狭くなりV字の様相になって斜度もどんどんと急になる。 テープマークや踏み跡は無く、前方をしっかりと見つめてルートを探り、スタンスを確認しながら高度をあげる。 |
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小滝、小釜を三点支持の基本を忠実に守りながら、時々力任せで越えてゆくと 岩崩れで原型をくずしてしまったかのようなボロボロの滝が前進を防ぐように立ちはだっかってくる。 ルートを探ると右岸を中ほどまで登り、トラバースして左岸から上部へ抜けれそうと スタンスとホールドをしっかりと目で確認し、何度か目線でシュミレーションをして慎重に登ってクリア。 |
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上部に抜けるとほっとするのもつかの間今度は前方に垂直の滝が! これは山休の技量では登れない。 前回もこの滝は遠慮したのであるが、迂回路も通過に難儀したので新ルートを滝横の尾根筋に探すもよう見つけず。 結局前回と同じく尾根を挟んだ左側のV字の枝沢を登ることに。 |
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枝沢は落石による浮石が多く足元が安定せず、上部に行くほど斜度がきつくなり四本足での歩行となる。 岩壁にはイワウチワが群生しているのであるがパチリとする余裕もなく、最後の急斜面を三点支持で力任せに登って枝沢を抜ける。 |
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枝沢を抜けてからは苔むした岩が点在する樹林帯をルートを探しながら高度を上げて、右下に見えるロクロ谷へ再び下ってゆく 降り立ったロクロ谷上部はナメ滝、小滝が連続し濡れた岩に足をとられないように慎重に登ってゆく。 |
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鎌尾根が近づくと谷筋は伏流水となりガラガラの岩のルートへと変化する。 やがて左上部に衝立岩が見え出し最後の急坂を這いつくばるようにして縦走路へと飛び出す。 |
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気だ緩んだのか足にきていたのか縦走路へ出たとたんにズテーンと尻餅をつく。ロクロ谷でなく良かった。 でもただでは転ばぬ山休、今年はじめてのハルリンドウを見つけてパチリ。 先程までの薄暗い谷筋とは違い鎌尾根縦走路は青空が広がり、宙を泳ぐようにお目当てのアカヤシオが咲き誇り パチリ、パチリとしながら衝立岩で一息入れる。 |
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衝立岩からは少々のアップダウンを繰り返して岳峠へ下り、行動食の休憩タイム。 宮妻峡や長石谷からたくさんの方が登って来られており、こんにちはのフレースが飛び交う。 かわいい赤ちゃんを背負って登ってこられたご夫婦の方がおられ、お話をするとなんと8ヶ月との事 山好き女の子になりますねの言葉をお返して山頂へ向う。 |
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岳峠からはルンゼ状の斜面をひと登りして18度目の山頂に立つ。 ロクロ谷では誰一人とも出会なかったが、山頂は大勢の登山者で賑わっており腰を下ろす場所も無い程!さすがに人気の鎌! 展望を楽しんだ後、人の多さにこれはたまらんと10分程の滞在で下山をはじめる。 当初はニゴリ谷を下山する予定であったが、5月末に娘とのビックイベントを控えておりここは自重して一般道より武平峠へ |
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武士峠よりたくさんの登山者が登って来られ道を譲ったり、譲られたり、パスをさせて頂いたりして40分程で武平峠にに下山。 スカイラインを3.8m程テクテクと歩いて雨乞稲ヶ谷登山口に戻る。 |
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