鈴鹿最高峰 御池岳 
T字尾根よりボタンブチ、山頂、奥の平を歩く

山行日:2010年4月24日
天候:曇りのち晴れ
メンバー:単独
コース:御池林道小又谷(7:25)→T字尾根取り付き(7:36)→ピーク878『8:14 8:20)→T字尾根中心部(8:36 8:40)
→テーブルランド(9:50)→ブタンブチ(10:14 10:25)→御池山頂(10:39 11:10)→奥ノ平(11:21)→
土倉下降点(11:41 11:55)→土倉岳(12:04)→ノタノ坂(13:04 13:10)→茨川分岐(13:24)→小又谷駐車スペース(13:37)
駐車場:御池林道小又谷に20台程度スペースあり  トイレ:なし


行こう、登ろうと何度か計画し、天候不良等で中止を余儀なくされていた御池T字尾根へ登るチャンスの訪れた24日、
八幡市男山を5時30分に出発し、登山口のある滋賀永源寺町君ヶ畑へ向かう。

第二京阪、名神を経由し、八日市インターより国道477号線に入り、名刹永源寺を左に見てダム湖沿いの道を快調に走る。
日本コバ登山口のある政所を左に折れて木地師の里、君ヶ畑に7時に到着。
君ヶ畑からは奇麗に舗装されている御池林道を走り、小又谷の駐車スペースに車を停める。
今日は土曜日の為、御池や藤原に登る人が多いだろうと思っていたが、先着の車は渓流釣りの男性が二人のみ。

天候は薄曇りで、徐々に回復の天気予報を信じて支度をしたあと、ミノガ峠に向けて緩やかに登ってゆく
御池林道をコツコツを歩き始める。道路脇にはスミレ、ミヤマキケマンが早くも出迎えてくれる。

小又谷駐車スペース スミレ ミヤマキケマン
林道を10分程歩くと右手に君ヶ畑江営林署の立看板があり、その向かい側がT字尾根の取り付き点となっている。
登山道として地図に記載されていないので案内板などは無いが、多くの方が歩かれている証の空間がポッカリと出来ている。

登山口は営林署の看板が目印 T字尾根登山口
取り付きより登り始めるとテープマークやペンキ印は無いものの踏み跡はしっかり付いており迷うことはないようである。
登り始めてしばらくすると背中には年末に登った天狗堂が見事な三角錘を見せて応援をしてくれているようであり、
足元にはキランソウ、イワウチワが姿を見せ始めてくれる。
道はしっかりと付いている 小さくなった御池林道 振り返ると天狗堂が背中を押してくれる
イワウチワもまだ元気だ キランソウが出迎えてくれる
植林地と自然林の境をしばらくゆくとやがて平坦地点となりT字尾根へと登り着く。
反対方向の下部に小さな赤のテープマークをみつけるが、小又谷に下っているようなので考えないことに!

T字尾根入り878m地点に来るとまだ芽吹きはないがブナ林の広がりがすばらしい。
山蛭くんさえ寝坊してくれれば新緑の季節にもう一度きたいなあとブナと会話を交わす。
T字尾根へ植林地脇を登る 878m付近 すばらしいブナ林が癒してくれる

T字尾根は緩やかなアップダウンで歩き易く、所々にイワウチワも咲き見事なブナ林に思わす最高の声が出る!
幸いに登山者が他にいないので鼻歌を歌いながら気持ちの良いブナ林を快適に進む、
木々の間からはこれから向かう御池の台地が、そしてボタンブチがちょこちょこと姿を見せはじめてくれる。
やがて木にくくられたT字尾根のプレートが標高918mの中心部に到着したことを教えてくれる。
ここでT字尾根に来た満足感にじっくりと浸る。

ブナ林を行く はるかに御池の台地とボタンブチ T字尾根のプレート
芽吹きはきれいだろうな! おとうさんブナかな!おじさんブナにしよう 延々と続くブナ林
中心部からは少し下り、シャクナゲが群生する痩せ尾根へと入ってゆく。
危険な箇所はないが今日も単独行、こけると家に帰れないので躓き禁止で慎重に渡ってゆく。
ここも比良同様にシャクナゲは裏年なのか花をつけているのを見つけことは叶わず。
T字中心部より緩やかに下る シャクナゲの茂る尾根
若干道は不明瞭 ボタンブチがさらに大きく

シャクナゲ尾根最後の急な崖を木に掴まりながら下り切ると前方に再びブナの自然林が広がり、
テーブルランドに向けて少しづつ高度を上げている。
自然林の中高度を上げてゆく・・・踏み跡もクッキリと! 最後の斜面にはバイケソウ
このあたりも踏み跡はしっかりと付いており、自然林をぬけてバイケソウが目立ち始めた急斜面をトラバース気味に
エイコラ、エイコラとボタンブチの絶壁を左に見ながら登りつめてテーブルランド東の端に到着。
左にボタンブチが! 登りつめるとテーブルランド…正面は奥ノ平
さあ何処をどう歩こうかと悩み一息入れて、まずはボタンブチへと崖沿いを歩いてボタンブチ手前の岩のテラスへ。
この絶壁からの展望は最高で眼下に今歩いて来たT字尾根全景がくっきりと見渡せ、その向うには天狗堂とまさに絶景である。

ボタンブチ手前のテラスより歩いて来たT字尾根と天狗堂を展望
鈴鹿中部の山々…竜・静・釈迦・御在所・雨乞 右端がT字尾根取り付き…真中の三角は藤原岳
絶景をしばらく楽しんだあと幸助の池を通過してボタンブチへと抜けて行く。
ボタンブチにはコグルミ谷やクラカケ峠からの登って来た方達がおられ、今日始めての人との出会いで話がはずむ。
ここでもしばらく展望を楽しんだあとご飯には少し早いので天狗の鼻経由で御池山頂へと足を向ける。
幸助の池 ボタンブチ 天狗堂を展望
ボタンブチより歩いて来たコースを眺める 右の笹原の終点にT字尾根より登り着く 天狗の鼻にて

コグルミ谷はキクザイチゲやニリンソウが咲いていたようであるが、山頂までの道にはネコノメソウしかなく
少し期待はずれの感ありで、カレンフェルトの中を黙々と山頂へと向かう。

指折り数えると5年連続で5度目の御池山頂であるなあとここで昼食タイムを取ることに!
ヤキゾバと味噌汁を作っているとなにやら周りが賑やかしくなり出し、なんと30名程の団体さんの到着でる。
さすがに土曜日、これはたまらんとばかりに食事を済ませて奥の平へ逃げるように腰を上げる。

ネコノメソウ 御池(丸山)山頂
ボタンブチへ引き返すように潅木帯を抜けると目の前に見事な草原が広がり、奥ノ平に向けて奇麗な道が続いている。
天候も回復し、弾む様な気持ちで奥の平へ登って行く。
奥ノ平より鈴鹿の雄大な景色を堪能し、ボタンブチへは戻らずそのままテーブルランド核心部へ突き抜けてゆく。
奥ノ平へ一本道が続く ボタンブチと天狗の鼻・・・左奥に綿向
霊仙山と伊吹山 奥ノ平・・・向うに竜・釈迦・御在所