空木岳

熊沢岳から空木岳 池山尾根

檜尾岳からは池ノ平カールを左に見ながら
露岩帯を大滝山に向って下り、
岩のオブジェを楽しみながら熊沢岳の登りに入ると
登山道を取り巻く岩は徐々に大きくなり
スラブ状の一枚岩をトラバースし、ピン付きの岩場をひと登りして
巨大な岩が横たわる熊沢岳のピークに立つ。

食事休憩をしながらカールを超えて聳える空木岳と
その長大な池山尾根の姿に目が思わず丸くなる

長大な池山尾根 熊と野獣
大滝山付近の登山道 熊沢岳へ向けて岩の道が続く 大きな岩をトラバースして岩場を登る

目の前に空木岳が見えているのであるが、
東川岳を越えて地図上はまだ3時間強の距離がありまだまだこれからと自分にいい聞かせて山頂に別れを告げる。

東川岳へは稜線伝いに進み一度大きく下ってカール側の樹林帯を巻くように抜けて尾根道に戻り、
ザレ場の登下降を繰り返してちょっときついなと思いながら到着する。
東川岳に着く頃になると木曾方面よりガスが湧き出し視界が少し悪くなりはじめる。

空木に向けて東川岳の稜線を行く 東川岳山頂と空木岳 最後に控える強烈な登り
東川岳からはスベリ易いザレ場の続く道を急下降し、義仲ゆかりの木曾乗越に到着して一時の休憩タイムを取る
東川岳からのザレの下り 乗越に建つ木曾殿山荘
水分とエネルギーをたっぷりと補給したあといよいよ空木の登りへ!
登り始めてすぐに小粒の雨が降り出しカッパを着てゆっくりと登って行く。
さすがにきつい登りで山頂付近にある岩のオブジェがなかなか近くにならない。
それでも50分程せっせと登り続け大きな岩の塊を抜けて山頂に立った…
と思いきや第一ピークの表示!
ガスでけむりはじめた山頂稜線の向こうに大きな影が!
山頂はさらに先だ! 

岩のオブジェの間を進み岩場をクリアして13時55分、2863.7mの頂にザックを下ろす。
ガスで展望はないが昨年より頭の片隅に残っていた山頂に立てて大満足。

ゆっくりしたいのであるがゴロゴロと嫌な音がしだし写真を撮りすぐ下の駒姫ヒュッテに下る。
あの大きな岩を目指して登る
露岩帯を抜けて行く 山頂と思った第一ピーク ガスの向こうにさらにピークが
山頂稜線に続く岩稜帯を梯子、ピンを利用し抜けて行く
空木岳山頂

駒姫ヒュッテのテラスで管理人の方と雑談を交わしながらガスの晴れるのを待つがその気配が無く、
『酒でも一緒に飲んでゆっくりしていきなはれ』とうれしい言葉をかけていただくが次回仲間と来た時の楽しみに取っておきますと下山を決める。

この駒姫ヒュッテは地元の駒ヶ根山岳会が運営をし、会員の方が交代で管理されているそうである。
非難小屋のカテゴリーであるが他の小屋に勝るとも劣らないいい感じの小屋であり、次に訪れた時の宿はたんぶここであろう。

山頂直下に建つ駒姫ヒュッテ 池山尾根上部 駒岩を目指して

ヒュッテからは明るく開けた高原状の尾根を駒岩等の岩の芸術作品を鑑賞しながら気分よく歩く、はるか下には駒ヶ根の町もうっすらと見える。
森林限界が終わり樹林帯に入ると再び雨が降り出し、本日2度目の衣装替をしてひたすら下りに下っていると突然登山道脇の笹薮より
ドザッと巨大なグレーな物体が落ちてきて『うわぁ 熊』と一瞬あせるもよく見ると日本カモシカで彼も小生の顔を見て驚いているようす。
『よぉ』と声をかけると安心したのかお尻をこちらに向け登山道を悠々と歩いて行き再び笹薮の中に、退屈な樹林帯の下りでのサプライズであった。

驚かすなよ!カモシカ君 横顔は凛々しいカモシカ君

ヒュッテより1時間半程下り続けて迷尾根とよばれるはしごの連続する尾根道に到着し、
動きの鈍くなった足と折れそうになる心を叱咤激励し、
躓いて転落しなしように進んでようやく池山との分岐を通過、18時空木登山口に下山。

梯子の連続する迷尾根付近の登山道
長い池山尾根の下りで疲れを癒してくれた花達
オニユリ ゴゼンタチバナ ホタルブクロ
登山口からは車道を横切るように通された道を進み、スキー場横を抜けて菅ノ台バス停に戻る。
すばらしい展望の稜線歩きの満足感とちょっと無理気味の下山が反省として残る山旅であった。