北穂高岳
山行日:2004年7月27日、28日
天候:1日目 晴れのち曇り 2日目 雨と濃いガス
コース:1日目上高地→横尾→涸沢→南稜→北穂高
     2日目 北穂高→涸沢→パノラマコース→屏風の耳往復→徳沢→上高地
メンバー:ミーとマンさん、山の休日

大キレット渡渉を目的に、山友のミーとマンさんを誘い夜半京都を出発。
明け方平湯温泉の村営駐車場に到着し、シャトルバスが出るまでの間少しの仮眠をとる。
朝一番のバスに乗り上高地へ。

天候がよく今回は大キレット渡渉の目的が達成できそうだなと思いながら、明神、徳沢と通過し
8時過ぎに横尾に着き、少し遅めの朝食を取る。
今日は穂高も機嫌がよく、眼の前に聳える屏風岩もその全容を見せている。
何度も通っている涸沢への道を、いつも通り息切れしながら登るも屏風岩のかなたに
南岳から大キレットの稜線が見え出すと、身体とは逆に、気持だけは早く歩き出している。
朝焼けの焼岳 垂直の屏風岩
涸沢のモレーン手前で右折し、広大なキャンプ場を抜け涸沢小屋に11時10分到着。これから登る南稜は結構な急登になるので、小屋で食事がてらの大休憩をとる
穂高の峰々に囲まれたこの涸沢は別天地で、時間に余裕があれば何日でも滞在したい
涸沢小屋のテラスから眺める、前穂北尾根、吊尾根、奥穂はアルペンムード満点で何時間見ていても飽きることがなく、名物のソフトクリームがこの展望によく
似合い、これがまた美味い。相棒のミーとマンさんは今回もソフトクリームに夢中のようである
屏風岩越し大キレットが テラスより前穂北尾根 奥穂と涸沢槍 テラスにて相棒と
大休憩後、いよいよ南稜の登りに向い、小屋横の階段状の道をゆっくりと登るりはじめる。草付きの登山道は急登の連続で
涸沢のテント村がどんどんと小さくなって行く。草付を抜け、ガラ場を通過すると南稜の難所である長いクサリ場と二段はしごになる。
クサリを補助的に活用し、はしごはしっかりと3点支持の基本で登るとちょっとした休憩ポイントが待っている。
ここで奥穂を見ながら一息入れ、これからの岩場の登りにそなえる。
このクサリ場とはしごは登る人、下る人でよく込むので前後を確認し、ゆずり合う余裕を持って通過するように 心がけよう。
はしごを過ぎてからは大岩、小岩の中に登山道が続き、クサリ場も結構あるが、道は整備されていろので足元に注意しながら登れば
問題はなく、ザレた道やダラダラ登りよりもスムーズに登れる。キャンプ場を過ぎ、涸沢岳からの分岐を右に折れ
大きな岩を巻くように少し 下って再び登ると上には何も無い青い空が広がる。3016mの北穂山頂である。

大キレット越しに槍の穂先が眼前に迫るすばらしい展望に、ミーとマンさんの目が点である。
           北穂山頂
私もこの山頂は3回目であるが、こんなにきれいに槍、穂高が望めるのは初めてであり、ますます明日のキレット超えが待ち遠しい頂きとなる
山頂のすぐ下に北穂高小屋があり、宿泊の手続きをし夕食までの間、他の登山者の方々と山の会話を楽しむ。
夕食後もテラスにて、キレット、槍の展望を楽しんでいるとなんだか怪しげな雰囲気に!ガスと風がきつくなり雲行きが変である。
翌朝起きてみるとすごいガスと雨まじりの風でキレット超えは難しくなり、残念ではあるが他の登山者の方々と南稜経由で涸沢へ下る。
風の強い山頂をあとに、はしご場まで一気に下ると、山頂とはうって変わり風は穏やかで、雨もほとんどふっておらずキレットに対して少しの悔いが
頭を持ち上げてくるがそれを振りはらいはしご、クサリ場を通過し、小屋へと下る。

涸沢小屋でソフトクリームをほおばりながら時間的に大分余裕があるので、ミーとマン氏と相談し、上高地へはパノラマコースを使うことにし
ヒュッテ横にある登山相談所でコース状況の確認し、涸沢ヒュッテでラーメンをすすって腹ごしらえをし直し、ヒュッテ脇よりパノラマコースへと入って行く。、
樹林の中をゆっくりと前穂北尾根の稜線にむけて登り出す。所々に雪が残り道が崩れかけている部分もあるが足元に気を配り、
テープを確認して進めば問題なし。稜線に上がり屏風岩方向に向かって歩くと木々の間より先程下って来た北穂や涸沢をながめることが出来る。
稜線に出てよりまもなく屏風の耳と徳沢への分岐があり、ここにバックを置き耳へ往復をする。

屏風の耳へは、あまり訪れる人が少ないのか不明な部分もあり、踏み跡や前後を確認しながら、這松と小岩が剥き出しの急な道を登って行く。
小さな池を超え尾根に付けれた細い道を進むと大きな遭難碑があり、屏風岩正面壁や東壁の垂直が眼に浮かび、目礼をして気をひきしめる。
ちょぅとした岩の塊のピークを通過し、最後の急坂を登ると屏風の耳に到着である。
屏風の耳と呼ばれる岩に立つとその高度感は圧倒的で眼前に広がる涸沢カールと穂高の3000m峰が圧巻である。(あいにくのガスで頂きは見えず)
ここから先の屏風の頭へは明確な道がなく、20分程高度感と展望を楽しんだあと分岐に戻り、長い長い下りを徳沢へ足を進める。

耳への岩の道 涸沢カールを望む- 耳の岩に立つ すごい高度感本谷