唐沢岳
アルプス展望台コマクサの群生地唐沢岳へ
天候:快晴
餓鬼岳小屋→餓鬼岳(6:00)→餓鬼のコブ(6:53)→唐沢岳(8:26 8:52)→餓鬼岳(11:18)→餓鬼岳小屋(11:28 12:19)
→剣吊展望ポイント(13:16 13:29)→東沢岳直下(15:47)→東沢乗越(16:30)→西大ホラ沢(17:05)→吊橋→中房温泉(19:09)→駐車場
唐沢岳は縦走路より離れた場所に位置し訪れる人も少ない忘れられた孤高の山であり
北西面には日本でも有数の岩壁として名高い幕岩がある。
山頂からは360度の展望が広がり北アルプスのほとんどの山を見ることができ、山頂の砂礫地にはコマクサの大群落もある。
餓鬼岳より往復5時間強の行程できついアップダウンの連続となるが隠れた名山と言っても過言ではない。
朝4時30分に起床し、外に出てみるとすばらしい快晴に! 昨日は雨男の影響で少し薄曇りであったが、 今日は山の神様が唐沢岳に行って来いとばかりにすばらしい天候をプレゼントしてくれたようである。雨男君参ったか!とどや顔に! 昨日お会いした阿弥陀如来様は雨男の相棒をお迎えに来たのではなくこの快晴の予知であったのかと胸をなで下ろす。 八ヶ岳と南アルプスの間にポッカリ浮かんだ富士を眺めながらご来光を待っていると天空がにわかに明るくなりだし、 雲海を突き破るようにしてお日様の登場!一夜の山仲間からも歓声がドッと上がる。 単なる日の出であるが何時見ても不思議と感動し、無宗教ながら思わず手を合わせて合掌する山休がいる。 |
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小屋に戻りシャリバテをしないようにしっかりと朝食を頂き、燕へ縦走されるグループを見送った後、 先発された齢74歳の先輩を追いかけるように唐沢岳へと足を向ける。 まずは小屋より5分程の餓鬼岳山頂にて槍の穂先と剣におはようの挨拶をして稜線伝いに岩の道を行く。 |
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進行方向左側に表銀座と槍穂高連峰、正面に野口五郎から続く裏銀座の山々と鋭い三角錘を見せる日本一の山剣岳と立山、 右に鹿島槍を盟主として雲海を従えた後立山連峰が続き高い空の下快適なトレッキングが続く。 |
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稜線が高瀬渓谷へ切れ落ちる手前で斜面を北側へ急降下し、樹林帯を登り返してゆくと餓鬼のコブといわれる岩峰へと到着する。 コブより眺める唐沢岳は、標高が2632.4mと回りの山々と比べると高さは劣るものの高瀬渓谷よりせりあがる三角錘が 北アルプスの名峰達を脇役にしてしまっている存在感がすばらしい! この山岳風景は北アルプスでも超一流で、忘れられないものになるであろうとしっかりと目に焼き付ける。 |
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コブを西側より巻いて岩の道を急降下すると鞍部へと着き、登山道は唐沢岳山頂に向けて稜線伝いにグングンと高度を上げてゆく。 山頂を砦のように囲む岩の手前で一旦渓谷側に下降し、岩の壁を三点支持で登ると砂礫地が・・・相棒が金縛りにあったように立ち止まっている。 砂礫地はコマクサの群生地になっており一面に広がる妖精達に山休の目も点となる。 餓鬼岳よりアップダウンのはげしい道を2時間30分・・・すべてが報われた瞬間である。 |
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砂礫地に入らぬように這松帯を迂回して頂上稜線の岩場を慎重に通過し唐沢岳山頂に立つ。 山頂は北アルプスのほとんどの山を見渡すことの出来る360度の展望が広がり、まるで雲上の展望台である。 先着されていた人生の先輩と会話を楽しみ至福の時間を過ごす。 |
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名残りは惜しいものの今日中に京都に帰らなければならず後ろ髪を引かれる思いで山頂を後に餓鬼岳へ! 帰路もきついアップダウンの連続を往路同様に2時間30分程かけてクリアし小屋へと戻る。 |
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小屋前のテラスでしっかりと昼食休憩を取り中房温泉に向けて下山をはじめる。 高瀬ダム湖展望ポイントまで1時間程岩のトラバース道を気持良く進み、剣吊から東沢岳のアップダウンにきついなあの声を連発し 小屋より4時間強の時間を要して東沢乗越まで下り着き、草すべりの急坂をさらにくだって西大ホラ沢にて大休憩。 |
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休憩をしていると剣吊で先に行かせていただいた先輩が追いついてこられ3人で食事タイムに! 山休はカップ麺、上半身裸の相棒はお菓子、先輩はおにぎりをつぶしたお茶付けと三人三様であるが 自然のテーブルを囲んでの食事は会話が弾んで楽しい。 食後は沢沿いの道を延々と歩いて明かりの灯った中房温泉に19時9分に下山。 今日は朝6時に餓鬼岳山頂を出発し、休憩も含めて約13時間の行動で少しバテぎみであるが満足度はここ最近では一番かな! 安曇野の立ち寄り湯で汗を流し夜半に帰宅。 |
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