飛騨の名峰 笠ヶ岳 
 杓子平から笠稜線 笠新道下山


一服後、笠の頂に向けて草原を少し下るように進み、今は通行禁止になっている旧道との分岐を右に折れてスカイラインを目指す。
上部には先行の登山者が稜線に向けて登って行くのがよく見える。

途中にある岩場を巻くように通過し、稜線への最後のザレ場をS字に登り抜戸岳と笠への分岐に到着する。分岐からは小さなピークを
超えてこれから向う笠ヶ岳が、反対方向には少しガスがかかりはじめているが独特の山容が目立つ黒部五郎も見ることが出来る。
もちろん槍穂高連峰は奥丸山から続く中崎尾根の向こうにひときわ高くそそりたっている。


スカイラインに向けて登る 岩場を巻くように登って行く 笠と抜戸岳分岐
黒部五郎と薬師岳 稜線の向こうに笠ヶ岳
高く聳える穂高の峰

分岐からは笠に向けてなだらかな稜線が続いており、少しガスがでてきているのが気になるが快適に進む
奇岩抜戸岩の中を通り、八幡平で一息入れたあと小笠に建つ山荘に向けてキャンプ場のあるガレ場をヒョコヒョコ登って到着し、ザックを置く。
笠を往復しょうとするが頂はガスに覆われてしまいなにも見えないので明日に期待し、宿泊手続きをとる。


奇岩抜戸岩の中を通
這松の登山道の向こうに小屋が ガンバレの文字に元気つけられて
山荘では世界7大陸の最高峰を
目指している青年と知り合い、
話を聞くとあとエベレストのみを
残しているとのこと、
日本100名山も日の笠で完登とのことで
おめでとうの言葉を贈る。

この青年なんと登山暦は2年半とのことで
世の中にはすごい人がいるもんだなあと
驚くのみ…すごい!
キャンプ場にてチシマギキョウ 山荘と野獣
二日目:山頂往復(6:10 6:30)
笠ヶ岳山荘(6:40)→抜戸岳分岐(7;20)→杓子平(7:50 8:00)→笠新道登山口(9:51 10:00)→新穂高温泉(10:45)


翌朝ザワザワとした物音に目をさますとすでに5時30分、案の定寝過ごしてしまい外に出てみるとガスが濃く笠が何処にあるのかわからない。
テラスでは団体さんが体操をしておられ大きな声でいち、にい、さんとすこぶる元気が良い、すでに出発された方も相当おられるようである。

食事ルームで二つだけあるお膳の前に座り遅い朝食を採りながらこの間に晴れないかなあと願うも淡い期待に終わる。
食後はとりあえず山頂へとガスの中を登ってゆくと祠が現われ笠の頂を確認するが回りはグレーのキャンバスのままである。

笠ヶ岳山頂 ガスに煙る稜線 八幡平付近 稜線を行く登山者

クリア谷経由で下山を考えていたのであるが、ガスが濃くはじめての道なのでここは安全策で元来た笠新道を下るにし、
6時40分ブービーで山荘をあとにする。稜線を歩きながら何度か振り返り笠を探すも見えずあきらめて抜戸岳分岐より杓子平を抜け、
笠新道を一気に下り取り付き点の湧き水で顔を洗って新穂高温泉に下山する。

帰路はいつも利用しているひがくの湯で山の汗を落とし、乗鞍の赤かぶの里で飛騨牛(コロッケ)を賞味して京都に帰る。