中央アルプス宝剣岳

山域:中央アルプス 登頂回数 宝剣岳6回
山行日:2017年7月18日
天候:濃いガスと強風
メンバー:単独
コース:千畳敷(7:17)→極楽平→宝剣岳→宝剣山荘→浄土乗越→千畳敷剣ヶ池→ロープウェイ乗場
(10:14)
行動時間:2時間57分


三連休後の月曜日、夜間発で花の名山中央アルプス駒ケ岳へフラワーハイクへと向かう。
目的は日本版エーデルワイズのコマウスユキソウとまだ一度もお目にかかっていないシロバナコマクサである。

午後11時枚方を発車、名神、中央道を走り4時間弱のドライブで駒ヶ岳サービスエリアに到着。2時間程の仮眠後菅ノ台バスセンターへ移動。
増発されている臨時バスに乗り、しらび平からロープウェイで千畳敷へとワープ。

バス停では晴れ間も覗いていたのであるが標高が上がるにつれて徐々に視界が閉ざされてゆく。

菅ノ台バスセンター しらび平 千畳敷

ロープウェイから降りるとガスに覆われて目の前に聳えているはずの宝剣岳は全く姿を見せず。
少し視界が開けたのを見計らってガスよ晴れてねと駒ヶ根神社に合掌して極楽平へと足を向ける。

登山道に入るとすぐにコイワカガミ、キバナノコマノツメ、シナノキンバイが姿を見せはじめて何時ものごとくなかなか前進せず。
おっとクロユリ発見パチリ、今年は残雪が多く高山植物も開花が例年より遅いそうであるが結構咲いている。

キバナノコマノツメ シナノキンバイ ミヤマクロユリ

極楽平が近づくにつれて再び視界が閉ざされてくる。最後の残雪を越えて極楽平へ着くと強風も加わり最悪のコンデションに。
展望抜群の極楽平であるが、今日は南アルプスも富士も御嶽山も八ヶ岳もそしてすぐそばの三ノ沢岳も全く見えず。

テンションが下がりながらもクモマスミレを探しに島田娘へと稜線を空木方面を少し散策。


極楽平への登山道 極楽平

無事目的のクモマスミレをゲットし極楽平まで戻ってくるといっしょに登ってきた二組のご夫婦はどうやら千畳敷へ戻られた様子。
先行されているのは単独の男性一人のみ。三ノ沢分岐へと視界の閉ざされた稜線を歩く。

登山道脇には悪天候にも負けずにコマウスユキソウ、ミヤマシオガマ、タカネツメクサ等が咲き気落ちを高めてくれる。

サギタルの頭を巻いて三ノ沢岳分岐まで来ると目の前に聳えるはずの宝剣はガスの中で姿が見えず。
三ノ沢岳分岐 宝剣はガスの中 分岐標識
中央アルプスの名花クモマスミレ(スミレの仲間で最も高所に咲く)とコマウスユキソウ(日本版エーデルワイズ)
極楽平への登山道と稜線で出会った花達…ミツバオーレン・コイワカガミ・アオノツガザクラ・タカネツメクサ・ミヤマシオガマ・ミヤマキンポウゲ

分岐から宝剣山頂までのルートは岩場歩きの連続、今日はガスでルートがわかりにくく岩場も濡れているのでより注意が必要と気持ちを引き締める。

まずガスに煙る取り付きの岩場を三点支持で乗り越え、岩尾根を渡って10m程の壁をクライムダウン。岩峰を廻込むと本峰の登りになる。
本峰は斜度がきつくなり、クサリとピンフックの補助を受けながら岩のトンネルをくぐり飛び出し岩へグィっと登ると山頂となる。

宝剣岳岩場ルート(極楽平側から)
取り付きの岩場 10m程クライムダウン
本峰への登り 岩のトンネル 飛び出し岩へよじ登る

山頂には反対側から登って来た若者のグループがおられ悪天候でも楽しそうな笑顔が印象的。
挨拶を交わし、トンガリ岩にタッチして滞在1分で駒ヶ岳分岐へと下る。

ちなみに宝剣岳の岩場は高山植物の宝庫でもある。

宝剣山頂 下り鎖場トラバース 駒ヶ岳への分岐
宝剣の岩場に咲く花…イワウメ・ハクサンイチゲ・イワベンケイ・コケモモ・イワヒゲ・キバナシャクナゲ

宝剣山荘のテラスで強風を避けながら天候の回復をしばらく待つも回復の兆しがなく木曾駒とコマクサ観賞を断念し下山へ。
浄土乗越より八丁坂を下り残雪の残るカールを少し散策し夏山遠征登山一弾を終える。


視界の無い浄土乗越 八丁坂 カール剣ヶ池