稲村ヶ岳
オオミネコザクラに会いに大日山へフラワーハイク

山域:大峰 登頂回数3回
山行日:2016年5月15日
天候:ほぼ晴れ
メンバー:単独
コース:母公堂(7:28)→法力峠(8:17 8:25)→山上ヶ辻(9:30 9:45))→群生地(9:57 10:07)→大日山(10:26)→稲村ヶ岳(10.51 10.59))→
山上ヶ辻(11:20 11:43)→レンゲ辻(12:11 12:15))→林道出合(13:13)→母公堂(13:55)


大峰山脈だけに花を咲かせるオオミネコザクラを今年こそ目に焼き付けようと午前5時枚方を発車。
昨晩は会社でちょっとしたトラブルがあり、帰宅がいつもより30分程遅れの23時30分で睡眠時間4時間程の強行軍となるがコザクラの魅力には代えられない。

国道24号線から無料の京阪奈道を葛城山、金剛山を西に見ながら一路南下、大淀より309線をひた走り、奈良のヘソ黒滝で休憩。
午前7時20分、2時間20分のロングドライブで登山口のある洞川温泉母公堂に到着。

駐車場はすでに満車であったがおじさんのご厚意で母公堂横に一台のスペースを開けて貰う。
準備をして登山口より杉林の中をゆっくりと登ってゆく、天気は予想以上の晴れである。

母公堂 稲村登山口 杉林を登る

花を探しながら五代松鍾乳洞分岐を過ぎるとまずヤマシャクを発見、でも花はすでに無し。続いてチゴユリ、ヤマブキが顔を見せる。
パチリ、パチリとしながら登り続けると再びヤマシャクを見つけるも今度は蕾だ。
今日はやばいかなあと思いながら木製の橋を渡り、母公堂を出てより約50分観音峰との分岐法力峠へと着く。

五代松鍾乳洞からのルートに合流 木製の桟道 法力峠

法力峠で睡眠不足の身体にエネルギーを補給し、白倉山山腹をトラバースするよう付けられている高崎横手道を進む。
右にトイレ址の小屋を見て通過。いくつかの鉄製の橋と桟道を渡り高度を上げてゆくとやがて登山道の有名人(木)マンモスが現れる。

隣の山上ヶ岳が古からの伝統で女人禁制となっており、男性しか頂を踏むことが出来ない為か此方は女性や家族連れも多く、
一部崩壊していり部分もあるが、良く整備されておりアップダウンも緩やかで登り易い登山道となっている。

トイレ址 鉄製の橋 マンモス

頭上を彩るヤマツツジを楽しみながらも目線は運が良ければ見れるというあの花を探しながら斜面沿いを追い続ける。
やはり会えないかとあきらめかけた時、やった発見!その花は直立不動で私の目の前に姿を現してくれる。
奈良県でも絶滅危惧1類に登録されているイチヨウランだ。
 

ヤマツツジ コザクラとともに今日の目的花のひとつ…イチヨウラン

気持ちの良い新緑の中を進み、スミレ属をパチリとしながら最後に崩壊の激しい桟道脇に付けられた迂回ルートを通過すると
稲村山荘の建つ山上ヶ辻となる。ここにはトレイも設置されており登山者、特に女性には大変ありがたい小屋である。

新緑の美しい登山道 崩壊地は左迂回路を通過 まもなく山上ヶ辻
登山道に咲くスミレ属…タチツボスミレ・ヒナスミレ・シコクスミレ

山荘前のベンチで水分補給と行動食を簡単に採り、トイレをお借りした後ミヤコ笹に覆われたブナ林中を登ってゆく。
やがて前方に稲村のランドマーク大日山の穂先がその巨大姿を見せ始めてくる。
穂先を左から巻くように進むと直下のトラバース道となりオオミネコザクラの群生地で期待感が高まる。


ミヤコ笹の中を登る 大日山 トラバース道

小桜はと岩場に目を向けると…咲いている、咲いている、岩場に張り付くようにたくさんの花が!
風に飛ばされないうに健気に花を咲かせているその姿は感動ものである。 何度も何度もパチリ、そしてパチリ!


稲村(登山道チェツク)より下って来られた山荘の人とお話をするとここ一週間が見ごろとのことで
ジャストタイミングの訪問であった。


10分程トラバース道で至福の時間を過ごした後、せっかくなので大日山へと登る。
ルートは急であるが梯子とロープでしっかりガードされており、三点指示の基本を守れば問題ない。
10分程で大日如来様が鎮座するピークだ。


大日山へのルート…鉄橋、階段、ロープ場が続く 大日山山頂

分岐へと戻りキレットをのぞき込んで稲村山頂へと向かう。
滑り止めの鎖の付いた道を登って尾根に上がり右折、バリゴヤへのルートを右に見て展望台の設置された山頂へと着く。
登山道脇にはコミヤマカタバミが咲き乱れていて賑やかだ。
大日キレット 振り返ると大日山が天を突く 稲村山頂…向こうは山上ヶ岳
稲村岳より弥山、頂仙岳を望む、手前はバリゴヤの頭
山頂付近を彩る花達…コミヤマアkタバミ・ワチガイソウ・ツクシシャクナゲ

三角点にタッチしてトラバース道に戻ると『山休さん』と声がかかりネット山友人の『M&Mさん』となんと3年ぶりの再会。
オオミネコザクラの粋な計らいに感謝し、しばしの山、花談義を楽しむ。

M&Mさんとお別れした後どんどん登って来られる団体さんで賑やかな山上ヶ辻でランチタイム。

三等三角点 M&Mさん 賑わう山上ヶ辻

山上ヶ辻からは気持ちの良い樹林帯を北斜面から南斜面へと歩き、樹林の間より見え隠れする稲村、大普賢をパチリ。
ワチガイソウ、咲き残りのヒナイチゲを愛でながら30分程で女人結界門の建つレンゲ辻へと着く。



山上ヶ辻…左法力峠 右レンゲ辻 気持良い樹林帯 レンゲ辻女人結界門
大普賢 ワチガイソウ ヒメイチゲ

レンゲ辻からはバイケソウの群落を下る。結構な急斜面が続き足元も不安定なので急がず。
やがて大峰大橋への標識を過ぎて沢筋となるが、沢は荒れ気味で何度も立ち止まってルートを確認する。
基本的には左岸沿いにルートが付けらているようである。

バイケソウの群落を下る 急斜面に階段 大峯大橋への標識
沢ルートは荒れ気味なのでテープマークをしっかりと確認する。

レンゲ辻より下りはじめて1時間、荒れた沢に少々難儀しながらも林道終点に飛び出す。
林道をテクテクと歩き、途中に何度か林に入りヤマシャクを探しながら山上ヶ岳登山口の清浄大橋を右に見て母公堂に戻る。
母公堂ではご住職?がコーヒーとカステラをふるまってくれる。

林道終点 清浄大橋 ヤマシャクヤク一輪
沢筋と林道で出会った花達…ハシリドコロ・ヤマハタザオ・タニギキョウ・ホウチヤクソウ・カキオドシ・エイレンソウ