比良武奈ヶ岳
正面谷よりコヤマノ岳南東尾根経由武奈ヶ岳へ

山域:比良 登頂回数64回
山行日:2014年1月27日
天候:ほぼ快晴
メンバー:単独
コース:イン谷(9:40)→青ガレ(10:33 10:35)→金糞峠(11:19 10:28)→仙人新道(南東尾根)→コヤマノ岳(13:08 13:13)
→武奈山頂(13:56 14:18)→コヤマノ岳(14:43 14:46)→金糞峠(15:51 15:55) →青ガレ(16:10)→イン谷(16:48)
駐車場:イン谷付近に多数 トイレ:登山口にあり(冬は水出ず)


天気予報は晴れ・・・それではと1月中にガスに巻かれた比良にリベンジせねばと車を走らす。
前回は坊村からだったので今回は正面谷より武奈を目指すことにし7時45分、枚方洞ヶ峠を出発し国道一号線の渋滞を避けて
阪神高速京都線より山科経由で湖西道路を走り、車窓より青空を背にした堂満を見てにやりとし9時20分イン谷に到着。

少し遅いかなと時間を気にしながら準備をし、
9時40分舗装道路を少し歩きトイレを借りたあと白い花を咲かせるいろはもみじのトンネルを抜けて行く。

車窓より堂満岳 イン谷の駐車スペース いろはもみじのトンネル

比良の昔からの登山道であるダケ道分岐の大山口を過ぎると山道となり、昨日積った雪が見事な雪景色を見せてくれ
足元からはキュキッといい音が聞こえてくる。

かくれ滝の分岐を右に見て砂防ダムを越えると旧山道との合流からは次第に積雪が多くなり、
やがて左前方に白く厚化粧を施した青ガレが見えてる。


青ガレには先行者が二人取り付かれており、金糞峠で休憩されて堂満岳へ向われたようである。
ダケ道分岐大山口 新雪の雪化粧 青ガレ

ここでアイゼンを装着し、今日は金糞滝に寄らず雪のデコボコ斜面を登ってゆく。
金糞滝を巻くようにして青ガレを抜けると一旦ルートは穏やかとなり、崩壊地を越えて峠への急な登りとなる。
トレースは付いているものの昨日の雪がやわらかく、深く沈み込む壷足となりこの急斜面ではきつい。

崩壊地 砂防ダムには大氷柱も 峠手前の急坂

金糞峠で小休止し、マザーレイクの展望を楽しんだあと鞍部へと下りる。
積雪は次第に多くなり細いトレースを辿り木製の小橋を渡って武奈ヶ岳最短コース(仙人新道)へと入ってゆく。
このルートは春から秋にかけてテント張っておられる仙人さんが20年程前に付けられた道である。

トレースは奥の深谷、大橋谷方面へと続き、最短ルートは新雪に覆われてトレース跡が薄っすら!
コヤマノ岳、武奈へは中峠に至るルートの途中より沢を渡って南東尾根へ取り付かれる方がほとんどのようである。

風の通り道で雪の消える金糞峠 マザーレイク展望 峠からの下りの壷足トレース
八雲ヶ原と大橋分岐 小橋を渡る 最短コースはトレースが薄っすら

最短コース取り付きの急斜面を膝、時々腰までのラッセルで石楠花の群生する尾根筋までなんとか登りきり
ここで担いできたスノーシューへと履き変える。

尾根筋は真っ白なキャンバスに動物の足跡がポツり、ポツリとあるのみでトレースは全く無し
僕の前に道は無い 僕の後に道はできるの高村光太郎道程の一節を思い出しながら雪面にトレースを刻んでゆく。
昨日の新雪がやわらかくスノーシューを履いていてもくるぶしまで沈み込むミニラッセルだ!

前にトレース無し 後にトレース ズボッと沈み込む

やがて沢筋からの道に合流すると壷足の深いトレースが杉林の急坂に続いており、
再びアイゼンに履き変えてエイコラ、ヨッコラと登ってゆく。
標高が上がりだすと目線に映る景色は杉からブナへと変わり雪の花も次第に多くなってくる。

沢筋からは深いトレースがある この辺りは杉の巨木が多い 標高が上がるとブナ林が広がる

コヤマノ岳周辺は昨日の雪が木に張り付いて霧氷ができておりラッキーとばかりに撮影タイム!
ここでトラブル発生・・・ポケットより取り出したデジカメを雪の中にポトリ! ヤバ!
この後撮影した10数枚には霧氷とトラブルの影が!

コヤマノ岳の霧氷 釈迦岳と霧氷 霧氷の向こうに白山

コヤマノ岳からは一筋のトレースがあるものの雪がやわらかくアイゼンでは歩きにくいので
再びスノーシューに履き変えて霧氷を楽しみながら鞍部へと下って行く。
鞍部に着くと青空を背景にして武奈の山頂稜線がすばらしい姿を見せてくれる・・・感激の一瞬!

コヤマノ岳の霧氷 鞍部からの武奈山頂稜線

山頂へは新しいトレースを付けながら登り、
途中より左に大回りして前回ガスでその姿を見ることの出来なかった白竜(西南稜)を捉えに行く。

鞍部より山頂続くワントレース 捉えた西南稜(白竜)

イン谷より歩きはじめて4時間強、途中苦戦しながらもようやく到着した山頂には
坊村からの登山者が結構多く、すばらしい360度の展望と昨日の雪で出来た樹氷を楽しんでおられる。

白山、御嶽山、伊吹山、霊仙山から南に続く鈴鹿の山並みと眼下の琵琶湖を眺め
簡単な食事をした後コーヒーを片手に40分程の至福の時間を過ごす。今回で64回目の頂であるが5本の指に入るかも!

山頂北斜面の樹氷
蓬莱山展望 釈迦岳と琵琶湖
コヤマノ岳
ツルベ、蛇谷から白山展望

下山は当初北稜廻りを予定していたのであるがすでに時間は14時前、
ちょっときついなあと元スキー場Aコースよりダケ道を利用することにしてコヤマノ岳へと戻って行く。

分岐まで戻るとAコースへのトレースが全く無く、これからミニラッセルするのは体力的、時間的に無理と判断し、
三度アイゼンに履きかけて南東尾根から沢筋コースへと下る。

おまけ画像 Aコース分岐・・・トレース無し 登って来た南東尾根を下る

順調に尾根を下り沢筋コースに入ったとたん・・・本日二度目のトラブル発生!
気が抜けてしまったのかバランスを崩して谷側に転倒し腰まで埋まってしまいなかなか抜け出せず
体の回りをエッサコラと掘り返してようやくだ脱出、身体は雪だるまに!


単独登山に油断は禁物と自己反省しながら大橋との分岐よりミゾ状の深いトレースを辿り
金糞峠へ登り帰してイン谷に下山。

大橋との分岐 小橋を渡り金糞峠へ

前日の悪天候登山のリベンジを何とか無事はたして枚方へ来る走らす。