鈴鹿の鋭鎌ヶ岳
稲ヶ谷登山口よりニゴ谷を遡上へ岳峠から山頂へ

山行日:2012年10月16日
天候:曇り時々晴れ
メンバー:単独
コース:稲ヶ谷登山口(9:25)→ニゴリ谷・ロクロ谷分岐(9:55 10:08)→岳峠(11:20 11:35)→鎌山頂(11:42 12:27)
→武平峠(13:01)→鈴鹿スカイライン→稲ヶ谷登山口(13:50)


山蛭君の長かった運動会シーズンも終わり、もう疲れ果てて睡眠タイムに入っただろうと
5月以来の鈴鹿へと車を走らす。行先は鈴鹿山系でももっとも存在感のある鎌ヶ岳で山休のお気に入りのピークでもある。

ルートは春秋の定番コースにしているニゴリ谷経由岳峠から山頂である。
新名神土山より青戸ダムを通り、自宅より1時間30分のロングドライブで登山口のある雨乞岳稲ヶ谷に到着。

青土ダム湖 雨乞岳稲ヶ谷登山口

バナナとミルクで簡単な朝食をとりながら準備をし、
9時25分鈴鹿スカイラインを少し戻り東芝山岳会のプレートがかかるガードレールをまたいで野州川河原へと下りて行く。

稲ヶ谷からの流れを渡渉し、ここに道があったのかなあと思われる草木ぼうぼうの旧道を行き砂防ダムを越えて再び河原へと下りてゆく。
前方に見える松尾川と野洲川の合流点中州堤がニゴリ谷へのルートであるが、近年の雨で堤が崩れて少しわかり難い。

稲ヶ谷からの流れを渡渉 スカイラインが出来る前の旧道 中州の堤がルート

中州堤より旧道らしき道を突き当たりまで行き三度河原に下りると松山谷の流れになり、横断して樹林を抜けるとニゴリ谷本流になる。
ちなみに左方向に進むと松山谷になり迂回路はあるがルートは沢歩きで、上部にザレて足場の悪いナイフリッジがありあまりお勧めできない。
山休も昨年5月、ここで滑落の洗礼を受けている。


松山谷の流れ ニゴリ谷本流を対岸へ渡渉 松山尾根上部のナイフリッジ

ニゴリ谷本流はすぐに沢歩きをせず渡渉後、左岸沿いをしばらく進み右岸の崩壊地が見えたところで沢筋に下りる。
小滝、滑滝の連続する沢であるが登山靴で充分歩けてきびしい部分は左岸、右岸へ逃げるルートも多く、遡上を始めて15分程で
ニゴリ谷とロクロ谷の出合いに着き休憩タイムを取る。 

小滝や釜が美しい沢を歩く
岩壁沿いを歩く・・・水量の多い場合は迂回路へ ニゴリ谷とロクロ谷出合い

ニゴリ谷とロクロ谷との間の堤から沢筋を足元に注意して進む。
やがてルートは本流から左岸沿いの樹林帯に変り、上部に小滝の見える枝沢を過ぎるとニゴリ谷もやがて伏水になる。
テープマークや道標のケルンもあり、迷うほどでもないが、枝沢や踏み跡が不鮮明な所もあるので油断は禁物。

大分標高を上げてきたなあと思っていると突然落石が! ヤバイ!
なんとか避けて上を見上ると猪が横切って落石を発生させたようで、こら【ラク】と声をかけんかいと怒鳴るも素知らぬ顔で走り去って行く。
まあ熊のプーさんじゃないから許したろ!

沢筋を歩く 滝のある枝沢が左より 伏流水となるニゴリ谷

右に一筋の滝が現われると左上部に鎌の南西斜面がチラホラと姿を見せ始めてくる。
ルートは苔むした岩が多くなり、テープマークがあるものの踏み跡は不明瞭で歩く易そうな場所を選びながら登る。

やがて南西斜面の荒々しい姿が大きくなると左側が開けた場所に出てくる。

鎌の頂きがチラホラ ルートには大きな岩が目立つ 南西斜面が姿を現わす
鎌がもっとも鎌らしい荒々しい姿を見せるニゴリ谷上部

南西斜面の見える開けた場所より樹林帯を直進すると旧岳峠標識に出るが、今日は斜面直下へと足を向ける。
ザレとガレの混じりあったルートを鎌の頂きを目印に標高上げてゆく。最近はこちらから岳峠へがルートとなっているようでテープマークも!

斜面直下からは岳峠に向けて急なガレ場となり、落石に気を配りながら四本足で素早く抜けて長石谷ルート分岐の岳峠に到着。
ニゴリ谷では誰一人出会わずであったが、さすがメインルート平日であるが登山も多い。

草付きのザレ場を鎌頂を目印に登る 斜面直下のガレたルート・・・結構急な登りである

岳峠で登山者の方とお話をして小休止していると先程まで曇っていた空が明るくなり青空が広がりはじめてくる。
鎌ヶ岳が5月以来の山休を歓迎してくれているかのようであり、長石谷へ下れる方を見送りルンゼ状の斜面をひと登りして山頂に立つ。

岳峠 青空が歓迎 ルンゼ状の斜面をひと登り
岳峠と鎌尾根 鎌に乾杯! 山頂にて

雪の壁と大雨で2度の撤退があるが頂を踏むのは13回目で山休にとっては相性のいい山である。
岩場でノンビリとランチタイムをとり鎌に感謝の乾杯をし、次は積雪期にとケルンと約束して胸突き八丁のクサリ場を武平峠へと下って行く。

青空とともに迎えてくれたドウダン躑躅の紅とリョウノウギク、アキノキリンソウ

胸突き八丁のクサリ場を過ぎると登山道は穏やかな道となり、御在所岳登山口からスカイライン武平峠駐車場へと下山
そこから鈴鹿スカイラインをテクテクと約3.5k程下って稲ヶ谷登山口へと戻る。
山頂から武平峠への登山道風景
胸突き八丁のクサリ場・・・迂回路あり 歩き易い道が続く
岩の間を抜ける場所もあり 御在所岳・湯ノ山温泉分岐(武平峠) スカイライン武平峠駐車場
退屈で長い鈴鹿スカイライン歩きに癒しをくれた花と風景
アケボノソウ・ユウガギク・コウゾリナ・アザミ・ヒメヘビイチゴ? ススキ