鈴鹿雨乞岳
歴史の道千草街道より雨乞岳、清水頭を周回

山行日:2011年11月17日
天候:ほとんど晴れ
メンバー:雨男ミーとマン氏 山休
コース:甲津畑君ヶ谷林道登山口(8:35)→桜地蔵(9:17)→避難小屋(9:23 9:28)→蓮如聖人ゆかりの地→杉峠→
雨乞岳→清水頭→大峠→ツルベ谷出合→君ヶ谷林道登山
標高1237.7m  駐車スペース:登山口道路脇に10台程度

雨乞岳は鈴鹿山系で御池丸山に次ぐ標高を誇り、昭和39年中日新聞、近鉄、名古屋TVの音頭によりはじまった登山大会で
設定されたセブンマウンテンの一つである。その穏やかな山容より鈴鹿の女王とも呼ばれている。
登山道口はスカイラインの稲ヶ谷、武平峠がメインであるが綿向山や根の平峠からも頂を目指すことが出来る
滋賀の甲津畑からも歴史の道千草街道、杉峠を経由し頂に立てる。


☆鈴鹿セブンマウンテン…藤原岳 釈迦ヶ岳 竜ヶ岳 御在所岳 鎌ヶ岳 雨乞岳 入道ヶ岳
最高峰御池丸山や北部の勇霊仙山、綿向山は入っていない!
小生は南部の仙ヶ岳を含めて鈴鹿イレブンあるいはプラス4と呼んでいる。


今秋の鈴鹿第3弾として雨乞岳の頂を踏むべく午前6時相棒ミーとマン氏と京都男山を出発。
相棒が超の付く雨男の為、前日は不安であまり睡眠を取ることが出来なかったのであるが明けると快晴で良し!良し!
いつものように草津PAでモーニングタイムを取り八日市インターより421号線を永源寺より田園風景を抜けて
甲津畑君ヶ谷林道登山口に8時20分に到着。

支度をしていると赤い消防署の車が到着し!と思っているとどうやらこの地域で山岳救助訓練をするとの事。
お世話にならないように安全登山を心がけますと敬礼をし、千種街道(君ヶ畑林道)を歩きはじめる。

千草街道は戦国時代の信長殿や蓮如上人ゆかりの道で途中にその名残りが多く見られる。
近年東近江市がこの道を再整備して避難小屋や道標を設置し、紅葉の時期には今も行き交う人が多い。


歩き出してすぐ信長殿ゆかりの隠れ岩を通過し、杉林の中に建つ桜地蔵に登山の安全を祈願して渋川に架かる鉄の橋を渡る。
ここから本格的な登山道となり、フジキリ谷右岸沿いに道が続く。

杉谷善坊隠れ岩 桜地蔵 渋川に架かる鉄の橋

タイジョウへの標識を過ぎたところにある避難小屋で休憩後、吊り橋を渡って杉林を抜けると旧塩津々集落の古屋敷跡に着く。
ここはツルベ谷出合でもあり、下山は大峠経由でここに下りてくることになる。

避難小屋 吊橋を渡る 旧塩津々集落の古屋敷跡

ツルベ谷出合からは登山道脇の木々がきれいな黄葉を見せてくれるようになり、二つ目の吊橋を気持ちよく通過!
やがて広場状の開けた場所に出てくると蓮如上人ゆかりの地となる。
4年前に雪の雨乞から徹底し、この庵で暖を取ったことがありあらためてその時の感謝の合掌をする。

フジキリ谷の黄葉 蓮如上人ゆかりの地

ここからは神が宿ると言われる大シデの大木を左に見て落葉のじゅうたんを歩き、吊橋を渡ると県の天然記念物に指定されている
古木の道(シデの並木道)となる。クマシデ、ミズナラの巨木が黄葉とマッチングして幻想的な雰囲気である。
押すだけカメラで何度もパチリパチリとシャターを押す。
神が宿るシデの巨木 吊橋を渡る シデの並木道
シデの並木道・・・古木と紅葉が350m程続く

黄葉を楽しみながら鉱山跡を抜け、二つ目の避難小屋で休憩後冬季には滑落要注意の斜面をトラバースして杉峠に到着。


ブネ方面には『熊出没』注意の看板があり、出会えば『謝るしかないなあ』と相棒のラジオのボリュームアップ!
雨乞より下って来られた登山者の方にクラ谷への道を説明し、急斜面を雨乞岳山頂に向けてジグザグに登って行く。

冬季は滑落注意の斜面をトラバース この看板に相棒の目は点に! 交通の要所杉峠
急斜面を登り山頂稜線へ出ると大きく視界が開け、釈迦ヶ岳のはるか向うに御嶽山、乗鞍岳、かすかに穂高連峰が!
そのすばらしい展望に相棒も笑顔満点! 快晴を呼ぶ山休の力に『参ったか』ミーとマン君!

杉峠からの登り 杉峠よりイブネ続く稜線 笹原の山頂稜線
釈迦ヶ岳のなるか彼方に御嶽山

山頂稜線は笹原の道となり背丈程の笹をくぐり、その昔村人が雨乞をしたと言われる池を通過すると山頂へ到着する。

山頂からの展望も素晴らしく目の前の御在所、鎌ヶ岳はもちろん、今日は富士の大三角もかすかに見ることができている。
笹を行く相棒 埋もれて見えず 雨乞の池 山頂

60回以上鈴鹿の頂に立っているが大三角を確認できたのは今回で2回目であり、登山の対象にしていない富士であるがやはり
その姿を見ると何故か不思議に感動し、大きな声をあげてしまう・・・ミーとマン氏も山休も倭人であった。


ここで定番のどん衛兵とおにぎりでランチタイムを取り、武平峠より登ってこられた登山者の方と語らい至福の時間過ごす。
もちろん食後は最近凝っているドリップコーヒーで鎌に乾杯!
雨乞岳山頂からの展望・・・鎌ヶ岳右のV字が前回登ったロクロ谷とニゴリ谷   富士は押すだけカメラには捉えられず
武平峠からの登山道 登山者二人 鎌に乾杯!
食後山頂より笹原を東雨乞岳へと足を向け、樹林帯を下って清水頭へ
前方に綿向山がきれいな山容を見せてくれ快適な草原トレッキングが続く。振り返ると下ってきた雨乞岳が大きい!
笹原を南雨乞岳へ 清水頭から大峠への稜線 下って来た雨乞岳が大きい

清水頭からは植林と自然林の境をしばらく歩き、石楠花の群生する尾根筋を北上してゆくと大峠に到着する。
清水頭より大峠に至る道は以前、テープマーク、踏み後不明瞭であったが、近年東近江市が200mごとの標識を立てられ
新しいテープマークとともに迷うことなく大峠に導いてくれるようになっている


清水頭と大峠への登山道風景
清水頭へ草原を歩く 清水頭と綿向山 植林と自然林の境に道が続く
植林地を過ぎると美しい冬枯れの森が続く やがて石楠花が群生する尾根を北上 途中にある展望岩
到着した大峠からはツルベ谷を下り、フジキリ谷の流れを渡ると古屋跡へと出てくる。
ツルべ谷にも200m標識とテープマークがしっかり付いており迷うことは無い。
ここからは千種街道を林道の駐車スペースまでスタスタとと戻り、黄葉と展望の雨乞岳周回山行を終える。
綿向へ続く大峠 ツルベ谷を下る フジキリ谷を渡る
安心の200mの標識 出来ればお世話にならないように! ツルベ谷のお化け岩…熊でなくホッ