鈴鹿イブネ&クラシ
歴史の千種街道より鈴鹿奥座敷を訪ねる

山行日:2010年11月13日
天候:どんより&黄砂
メンバー:5g君 山休      
5g君・・・すごい強力でグループ山行の時はみんなの水を5g以上を持つ
コース:君ヶ谷林道登山口(8:35)→桜地蔵(9:15)→ツルベ谷出会(9:33)(古屋)→蓮如聖人ゆかりの地(9:46 9:52)→
一反ボウソウ(10:45)→杉峠(11:02 11:07)→佐目峠(11:43)→イブネ山頂(11:56 12:40)→クラシ(13:00)
→杉峠(13:41 13:47)→避難小屋→桜地蔵(→登山口(15:48)

サークル一番の自然派強力5gさんと休みが合い1月の入道岳以来の山歩きをする事になり
6時30分京阪くずはで待ち合わせをし、京滋バイパスよりまだお互いに歩いた事のない藤原孫太尾根に行き先を決め出発。
草津のサービスエリアで朝食、その他のっぴきならぬ用事で時間を取られてあえなく行き先をイブネ・クラシへと変更。
八日市インターより山村甲津畑を抜けて岩ヶ谷林道登山口に8時25分に到着。

岩谷林道登山口 林道歩きのスタート
支度をし、近江より三重に抜ける山越えの古道千種街道を歩きはじめる。
しばらく林道を進み、善住坊の隠れ岩付近まで来ると道は落葉の絨毯となり我が家の古びたカーペットよりふかふかとして気持ちよい。
途中に鎮座する桜地蔵尊に手を合わせて登山の無事を祈り、渋川に掛る橋を渡ってゆく。


落葉の絨毯 桜地蔵尊 渋川に架かる橋
橋を過ぎると登山道はフジキリ谷右岸沿いに続き、新しく立てられて避難小屋を右に見て、吊りばしを渡る。
植林地を抜けると旧塩津々集落の古屋敷跡に着く、つるべ谷出合いで大峠への分岐点でもある。
屋敷跡の苔むした石には今は昔の面影をひしひしと感じる。

東近江市が設置した避難小屋 木橋を渡る 旧塩津々集落跡
この辺りより古道は紅、黄、緑の総天然色となり、まるで錦絵の中を歩いているのではと錯覚するような美しさである。
押すだけカメラではなかなか表現できないが何度も立ち止まっては俄かカメラマンになりパチリ、パチリとシャッターを押す。
やがてメルヘンチックな木製の橋を渡ると蓮如上人ゆかりの地である。

フジキリ谷右岸沿いの登山道はすばらしい黄葉が…モデルは5gさん
蓮如上人一夜泊の庵と名づけられている休憩所を借りて一息入れるとなぜかゆったりとした気分に!
3年前に雪の雨乞から徹底し、ここで暖を取ったのがなつかしい!
ここよりさらに黄葉のトンネルを抜けてゆくと神が宿ると言うシデの大木があり、一礼をして脚を進める。

蓮如上人一夜泊の庵 黄葉のトンネル 神が宿る大木
小さな沢に架かる小橋を渡ると東近江市の天然記念物に指定されている古木の道(シデの並木道)となり、
樹齢何百年と思われるクマシデ、ミズナラ、カエデが幻想的な雰囲気をかもし出す道が350m程続き、

5gさんも古木との会話を楽しみながらゆっくりと歩いているようである
小橋を渡る…積雪時は注意! 巨木群が350m程続く…神秘的な雰囲気が漂う
シデの並木道・・・クマシデ、ミズナラの古木が立ち並ぶ
古木の道を過ぎると道は沢沿いになり、鉱山跡を登ってゆくと一反ボウソウの大木と出会う。
まもなく東近江市が新しく設置した避難小屋が目に入ってくる。
つるべ谷出会いとこの杉峠手前に避難小屋が設置されて千種街道を歩く人が多くなったようであり、
また冬の雨乞にも強い味方にが出来たなあと内心微笑み5gさんに目線を送る。

鉱山跡を登る 一反ボウソウ(枝の広がりが一反) 避難小屋
杉峠には雪の深い時はちよっと難儀する斜面をトラバースするように通過して登ると到着する。
老木と若木の2本杉が立っており、千草街道の歴史を感じさせてくれる交通の要所である。
雨乞へ向かう人、根の平峠より朝明渓谷に向かう人などが休憩されており、ここででひと時の楽しい会話が!

トラバース道 杉峠
休憩後は雨乞とは反対方向に道を取り冬枯れの斜面を登ってゆく
杉峠の頭を過ぎタイジョウヘの分岐を右に折れて少し下ると大きなおにぎり岩が目印の佐目峠に到着する。
尾根筋を少し登り返してゆくと広大な草原の広がるイブネ頂上稜線となりすばらしい展望が迎えてくれる。

杉峠の頭 タイジョウと佐目峠分岐 佐目峠への下りと向かいはイブネへ
低気圧と黄砂の影響で展望がきかないと思っていたのであるが、目の前の御在所岳、鎌ヶ岳、雨乞は勿論
釈迦岳のなるか向こうに御嶽山、乗鞍、槍穂高、笠までが展望できるまさしく絶景のオンパレードに感激の極みに達する。


佐目峠 イブネ頂上稜線は草原 雨乞を望む
イブネ山頂より御在所岳と鎌を望む
イブネの山頂で鍋焼きうどんを作り、御在所岳を見ながら食事をして、ドリップコーヒーを片手に至福の時間を過ごす。
そして年甲斐もなく思わずハメをはずして万歳ポーズ!
釈迦岳のはるか向うに御嶽山と乗鞍(肉眼では槍穂高・笠も確認)
クラシヘは草原をまず北尾根へと向い、少し下降してメルヘンチックな稜線を歩く。
秋霞で水墨画のように見える御池、藤原そしてその間より顔を出す霊峰白山を望みながらの快適山歩である。
クラシの頂は樹林に覆われて展望は無いもののアプローチが二重丸でOK!

御池と藤原の間より霊峰白山を望みながらクラシへと向かう
クラシへの稜線はメルヘンチック! カクレグラ琵琶湖方面
クラシの頂にタッチしたあと今日はここまでとしてイブネへと戻り、綿向を前方に見て杉峠へと戻る。
杉峠では30年以上鈴鹿に登り、鈴鹿を愛されているベテラン緒の登山者の方と会話を楽しみ、
『ここはビールの自動販売機が無いね』のユーモアで大笑いに!

来期はイブ
ネでテントを張り獅子座流星群を堪能しようと相棒と語らい峠をあとにする。
クラシの頂 イブネ北峰 綿向を前方に見て
来期はイブネでテントを張り獅子座流星群を堪能しようと相棒と語らい峠をあとにする。
充実した気分で再び黄葉を楽しみながらつるべ谷出会いまで下り、あらたに整備されたようである
タイジョウへのコースを少し下見して林道登山口に下山。
竜王蒲生野の湯でゆっくりと温まり帰路へ、運転をしながら妙にタイジョウが気になりだす。