山行日:2008年2月21日
天候:ほとんど晴れ
メンバー:単独
コース:坊村明王院(9:25)→冬道分岐(10:45)→夏道合流点→御殿山(11:28 11:32)→
わさび峠→西南稜→武奈山頂(12:23 13:12)→西南稜→御殿山(13:40)→坊村明王院(14;41)
駐車スペース:地主神社前に7,8台(無料) 明王院駐車場10台〜15台程度(300円) その他あり


窓を開けると朝焼けがきれいに広がり絶好の山日和とばかりに7時20分比良に向けて再び車を走らす。
一昨日の正面谷はトレースがほとんど無く金糞峠からの撤退を余儀なくされたので今日は比較的登山者の多い坊村から
武奈の頂に立とうと湖西道路の堅田から鯖街道に入り、坊村明王院の登山口を目指す。

花折トンネルを過ぎると道路の凍結が目立ちはじめ事故らないように安全運転を心がけ9時05分坊村に到着。
地主神社前は工事車両と先行の車でいっぱいの為、いつものように明王院の駐車場に車を止める。

バス停近くのトイレで用足しをしたあと比良山荘の前を通り明王院の境内を抜けて御殿山への登山口へ。
取り付き点から登山道はアイスバーン状のところが多くアイゼンを装着して登り始める。 杉林の中を黙々と登り、
ぽっかりとした広葉樹の森を抜けて右手に白滝山が見えはじめると雪面が落ち着きだしさくさくと歩けるようになってくる。

上空の木々の間からは青空が顔を覗かせ小春日和のような天候でフリースを羽織って歩いていると暑いくらいである。
御殿山登山口 杉の急坂を抜けると広葉樹の森 トレース跡もサクサクと

休憩ポイントである御殿山からの尾根の鞍部までくると登山道の真ん中に鎮座する腰掛石は雪に埋まり
トレースはいつもと違いそれを避けるよに左手から尾根の斜面に続いている。

何度か膝辺りまで埋まりながらトラバースするように続く夏道へあがり尾根の北斜面を進む。しばらくして直登するように付られている
トレースを辿って急な斜面を登り切り尾根上の846m地点を通過。
尾根上に続くなだらかなトレースを追いかけてしばらくゆくと夏道との分岐に到着し、直進するように付いている冬道に入ってゆく。
尾根との鞍部にある石も埋もれて 846m地点を越えて穏やかな尾根が続く 夏道との分岐を直進

アイゼンの爪を利かせ急坂を登り、左にカーブするように進むと雪屁の張り出したミニ尾根が見えてくる。
ここしばらくの寒波の影響で見事な雪屁ができており、右に踏み外さないように左側に続くトレース跡を忠実に辿ってゆく。

ミニ尾根を抜けると夏道との合流点への最後の登りになり、スノーシューを付けた先行の登山者の方に追いついて挨拶を交わす。
このあたりまで来ると雪も相当深くなり、膝あたりまで埋まりながら登ってゆくと
樹林の間から初めて武奈が顔を出しよしと気合を入れて合流点に到着。
雪屁の張り出した小さな尾根道 冬道最後の登りより武奈が顔を出す

合流点で北山の展望を楽しんだ後、御殿山への登りに向かい
いつもよりは大きく左にそれた感じで付いているトレースを追いかけてゆき御殿山山頂に抜ける。
夏道合流から北山展望 御殿山への登り まもなく御殿山 西南稜が!

山頂からは真っ青な空に浮かぶ西南稜がはすばらしく写真を撮るのを忘れて見とれてしまう。
武奈の頂に向けて右に緩やかにカーブする西南稜が、まるで白竜のようにゆったりと横たわり早く上に乗れと言わんばかりである。

休憩もそこそに口の深谷側の雪屁に気をつけてわさび峠に一旦下り、沈み込む足元にワカンを装着し潅木帯を抜けて西南稜の登りに入る。
第一ピークに立つとブルーとホワイトのツートンカラーが目の前にあらわれ西南稜の最も美しい姿を目にし『おお』と思わず声を上げる。

ワサビ峠に下降 ワサビ峠の雪屁 ワサビ峠を過ぎて前方に西南稜 一つ目のピークに先行する登山者

歩きだすとまだあまり踏まれていないので雪面もサクサクとしてワカンを付けていても少々もぐるが雲の上にいるようで気持ちが良い。
二つ目のピークで白倉を展望し、わざとルートをはずしてトレースのない広大な斜面を自在に登り、雪で埋もれた岩場を超えて山頂稜線に着く。
目の前の山頂には5人程の登山者の方と犬が2頭先着されたおり、快晴の武奈を思う存分楽しんでおられるようである。

大斜面を自由に登る 山頂稜線へ 武奈山頂

比良を歩き始めて45回目となる頂は360度の展望で迎えてくれ伊吹山から霊仙、湖北の山々、北山の連なりそして眼下の琵琶湖がすばらしい。
登山者の方々と山の話を楽しみ、わんちゃんの頭をなでなでしながらラーメンとコーヒーで山の休日を満喫する。

山頂と湖北の山々 琵琶湖をこえて伊吹山と霊仙

誰も居なくなった山頂で50分程のんびりとし、下山はワカンをはずして西南稜へ。
前方に白く光る蓬莱山、左にふんわりとしたコヤマノ岳、右に北山から愛宕山を見ながら気持ちよく足元に続くホワイトラインを下る。
    
第一ピークで西南稜に別れを告げ、わさび峠でわんちゃんと再び遭遇したあと雪屁をパチリと写して御殿山に登り返す。
一服後、坊村に向けて一気に雪の道を下る。