比良御殿山
西南稜一つ目のピークより撤退】  

山行日:2008年1月28日
天候:晴れ時々雲後強風
メンバー:単独
コース:坊村(9:20)→冬道分岐(10:45)→夏道との合流(11:10 11:05)→御殿山(11:25 11:34))
→西南稜第一ピーク(11:55 12:05)→御殿山(12:31 12:35))→坊村(13:38)


天候が持ちそうと判断し、思い立ったら吉日とばかりに急遽支度をし比良に向う。
名神東インターから湖西道路に入り堅田で下りて坊村に進路をとる。
いつも立ち寄るセブンイレブンで朝食を仕入れたあと鯖街道に入ると一面の雪景色が広がり期待感が膨らんでくる。

ほとんど道路の凍結もなく9時ちょうど坊村に着き、地主神社前がすでに満車なので明王院の駐車場に車を停めて
朝ごはんタイムを取る。 ちなみに駐車料金は300円で木の箱にセルフで投入。
明王院の駐車場 登山口は境内を抜ける 御殿山登山口

支度を整えて9時20分明王院の境内を抜けて登山口に取り付く。
登山口から雪が張り付いているがアイゼンを付けずにしばらく登ってみるとさすがに足元がすべり、
6本軽アイゼンを装着。
杉林の急な登りを抜けて落葉樹の森に入ると4人グループの登山者達がおられ挨拶をして道を譲って頂く。

フリースを羽織って歩いていると汗が出てくるのを覚えこれはやばいぞ思いつついつも休憩する腰掛石でネルシャツ1枚へ。
その腰掛石は雪に埋もれて今日は山休のおいどの暖かさを味わうことなく静かに眠っているのであろう。
広葉樹の森 白滝山が右に 腰掛石付近

腰掛石からは御殿山へ続く尾根の北側を先行者が付けてくれているトレースあとに従ってトラバース気味に進み、
途中より雪の斜面を一気に登り尾根道に上がる。適度に引き締まった雪面はクッションが良く効きいて気持ちがよく、
846m地点を快調に通過し木々の演出する雪のオブジェを楽しみながら夏道との分岐に到着する。
雪の尾根道 846m地点

分岐で登山者の方と一言挨拶をかわしたあと直登するように付けられている冬道の急な登りへと進む。
後ほど写真撮影をされていた方がiwahigeさんとわかることに!
初冬の雪の無い日は粘土と落葉ですべり易いが,今日のようにビシッと積もっていると
かえって歩き易くアイゼンのツメもよく効いてぐグイグイと登れる。

取り付きの急坂を登りきると道は穏やかになり落葉樹が作り出す霧氷の森を押すだけカメラに収め
足元から伝わるサクサクっとした雪の感触を味わいながら進む。
夏道・冬道分岐 ツリー 雪のツリガネソウ

左が落ち込んだミニ尾根につくとここ数日の寒波で冬らしい雪屁が出来ており、
右側に踏み抜かないようにトレースを辿って通過する。

雪屁の尾根を抜けると木々に霧氷の張り付いたい1枚斜面に出、
通常は左側を登って行くのであるが今日は樹林の中を直登し、夏道との合流点に出る。
雪屁の続くミニ尾根 左側のトレースに沿って進む

この合流点からは北山と蓬莱山の眺めがすばらしく目に焼き付けたあと少し休憩をし、
雪の花満開の御殿山へ続く最後の道を登り始める。

徐々に目線の高さに下りてくる霧氷がつくり出すトンネルを抜けると
1097mの標高を持つ西南稜展望台の御殿山山頂である。
夏道との合流より北山
御殿山へ雪の花道を抜けてゆく 霧氷のトンネル

ここから眺める西南稜は何時見てもすばらしく逸る気持ちを抑えながらパチリ!パチリ!と何枚も写真に収める。
右に見える霧氷満開のコヤマノ岳も西南稜に負けず劣らずの美しい姿である。
西南稜…御殿山より
武奈西南稜 コヤマノ岳 蓬莱山

御殿山からは急坂をかかとで雪を捉えて下り、口の深谷へ張り出した雪屁に気をつけて進むと半分以上雪に埋もれた
わさび峠の標識に出合う。 前方には西南稜の第一ピークが大きく見えてくる。

たっぷりの積雪と木々の枝にちょっと難儀しながら鞍部を出て西南稜の登りに入ると
風がきつく第一ピーク付近は雪煙がまっているではないか!
ピークに登りつくと目の前に西南稜が見事なホワイトロードを見せてくれているのであるが…とにかく寒い!
ワサビ峠を越えて武奈が! 温かそうに埋まるワサビ峠標識
雪の西南稜

冬用ヤッケとスノーシューを着けなければこれはきついなと思いザックを探るとガク・・・ヤッケが無い・・・ボーゼン!
急遽家を飛び出してきたのでどうやら入れわすれたようであり情けなかと空を仰ぐ。

それでも武奈に誘われるように45回目の頂にむけてトレースの消えかかったホワイトロードを歩き出すが、
50m程壷足で進んでこれはダメ、寒いと撤退を決める。
第一ピークに戻り、何度も武奈を眺めて後髪をひかれる思いを残しわさび峠に下りはじめる。
雪煙舞う西南稜 第一ピークより御殿山と蓬莱山 iwahigeさん

下り始めてすぐにピークに登ってこられる登山者の方に『山休』さんと声をかけて頂き、山の先輩iwahigeさんとわかり大感激。
ネットでは交流があるもの実際に山でお会いできるのは滅多に無く、古くからの友人にあったような感じでうれしくなる。
写真を撮らせて頂いたあとさび峠へ下り、霧氷満開の急坂を登り返して御殿山の頂に戻る。

西南稜を眺め武奈に向われたiwahigeさんを探すも近視、老眼の小生の目では追えず、山頂を踏まれる事を願って下山をはじめる。
冬道との合流点でトレースの無い夏道への誘惑に駆られるが無理は禁物と冬道を下り、
途中で自分のアイゼンに絡んで雪の中に突っ込んだりしながらも13時38分明王院に着き、アイゼンを洗って帰宅、歯医者へと。