夜叉ヶ池

山行日:2005年11月14日(月)
天候:曇天後小雨

コース:池ノ又谷登山口(9:20)幽幻の滝(10:00 10:05))夜叉ヶ池(10:25 10:45)→ピーク(11:20 12:10)  
夜叉ヶ池(12:28 12:45)→
池ノ又登山口(13:28)

午前6時男山を湖北に向けて出発する。
メンバーは長年の山友ミーとマン氏、若手のピークハンターノム氏、当サークルNO1の健脚割り箸氏、
ちなみにこの割り箸氏は、今夏の北アルプスで朝槍の山荘を出て夕方岳沢のヒュッテまで歩いたという猛者である

そしてカイチョウ兼雨を呼ぶ男「山の休日」の4人である。
八幡より第二京阪に乗り、名神、北陸道を経由し、木乃本インターで高速を降りて近くのコンビニで食料を仕入れる。
303号線より脇道に入ると道幅が狭くなり、すれ違いのきびしい山道を10k程走ると終点となり40、50台の車が止められる
登山口に到着でする。道は狭いが人気の登山コースなので舗装はきちっとされており安全運転を心がければ問題し。
*駐車場にはトイレも設置されており、準備には事欠かない。
登山口駐車場
駐車場からは一旦谷に下り、紅葉の中に架けられた橋を渡って石段の道を登ると斜面にきれいに整備された登山道に出る。
左下に沢音を聞きながらおだやかな道をしばらく進むと前方に険しい岩の壁が目に入ってくる。 縞枯れの中紅葉の点在する斜面の上に突き出た
岩の壁はアルプスの稜線に似てすばらしい眺めである。 あの壁を越えてゆくのかなあと思いながらさらに足を進めると幻想的な滝と出合う。
夜叉姫が体を清めたという伝説の残る幽幻の滝である。
先を進む割り箸氏にストップをかけ、ここで滝をながめながらちょいと休憩し、老体へエネルギーの充電を行う。
紅葉の残る登山口付近 穏やかな登山道 夜叉ヶ壁 幽幻の滝
幽幻の滝を過ぎると登山道は徐々に傾斜を増し、ぐるっと廻り込むように登ると右手に三周ヶ岳稜線からの夜叉壁が迫り昇龍の滝が谷の向こうに
見えてくる。岩に刻み込まれたように流れ落ちる滝はその名の通り龍を思わせる姿である。
夜叉壁 昇龍の滝
夜叉ヶ池山稜線からの斜面をトラバース気味に進み滝の左斜面を登り始める。 さすがに滝の横であるので斜度はきつく長い鎖場を足元に
注意しながら慎重に登りきると三周ヶ岳と三国ヶ岳の分岐に着き、目の前にはお椀に注がれたお酒のようななめらかな水面が広がりを見せる。
何度も写真で見ていた夜叉ヶ池である。ネットの友人K2さんに頂いた写真そのままの美しい姿をわれわれの前に現してくれている。

夜叉ヶ池山への稜線を少し登り写真を撮ってから先の分岐に戻り、池の淵に架けられた木道を通って砂地で伝説の雰囲気を楽しむ。
池には絶滅危惧種でここにしか生息していないヤシャゲンゴロウが住んでいるのであるが、老眼、近視、乱視の山の休日には確認することが出来ず。
この自然を守る監視員さんに記念写真を撮っていただき池に別れを告げ三周ヶ岳へと向かう。

                 *監視員さんご苦労様です・・・いつまでもこの自然を大切にしたいものです!


ヤシャゲンゴロウのお家…夜叉ヶ池
三周への稜線と池 夜叉ヶ池山稜線
三周への稜線より きれいな水面と4人組
分岐に戻り先程とは逆方向の尾根を登り、ちょっとした樹林帯を抜けると広大な笹原が広がり、その中に三周ヶ岳に向けての登山道が細く続いている。
あいにくの曇天で展望は今ひとつであるが、右に今登ってきた谷を望み、左には低山の山々を見渡し、そして前方には三周の秀麗な姿が!
思わず急ぎ足になりそうになるすばらしい山岳風景である。
笹原を歩き出すとこれが結構曲者で、うつくしい風景とは裏腹に足元は粘土質ですべりやすく背丈ほどある笹に視界をさえぎられながら掻き分けて
進むのにひと苦労である。 先を歩いているミーとマン氏を何度も見失いながらも、足元に注意しちょっとした岩場を通過して一つ目のピークに立つ。
三周ヶ岳へはまだ40分程の稜線歩きを残しているが、空腹を訴える割り箸氏の意見を取り入れ食事タイムに入る。
すばらしい山岳風景
笹原の中に続く登山道 三周ヶ岳へ向けての稜線
食事をしていると水滴が髪をぬらし、遠くで雷の音が! 雨がきつくなると笹歩きが大変になり、今日は展望も無いので協議の結果
山、北アルプスの展望は次回に残しここからの撤退を決定する。
雨雲と競争するように急ぎ足で夜叉ヶ池に戻り
鎖場と幽幻の滝を通過して一気に登山口のある駐車場まで駆け下りる。
帰路は会の規則、「必ず温泉に入る」を守り木の本の薬草湯で汗をながして高速代を節約の為、湖西道路より京都男山に戻る。
夜叉ヶ池…沢音を聞きながら歩く登山道、アルプスを思わせる険しい岸壁、幻想的な滝と神秘的な池、絵画の中にいるのではと
錯覚するような山岳風景と、登山者を飽きさせることがなく何度も訪れてみようと思うコースである。